Q どうして地方議員が極端に減っているの?

 この20年で地方議員の数が半減したというニュースを見ました。一方で、都議の定員は変わらず、国会議員が半分になった!というニュースも聞きません。人口減少社会だから議員の数が減っていくということ自体は理解できるのですが、なぜ地方議員だけ極端に減っているのでしょうか。(30代・男性・会社員)

総務省によると地方議員の数は2000年末の6万1941人から2020年末は3万2251人と48%減。ここ20年でまさに半減となった ©iStock.com

A 地方議員の減少は「地方の疲弊」を象徴しています

 簡単に言えば、地方自治体の数が激減したからです。

 少子高齢化はとりわけ地方で進んでいます。そこで政府は全国の地方自治体に対して合併して行政改革を進めるように求めました。これが「平成の大合併」です。

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 その結果、1999年3月に3232あった市町村が2021年4月段階で1718にまで減りました。

市町村数は「平成の大合併」をへて大きく減少している(グラフは2018年) ©共同通信社

 市町村が合併すれば市町村議会も合併して数が減ります。そのままですと一つの議会の議員数が多くなってしまいますので、合併後の最初の選挙で議員定数を削減しました。このため全体として地方議員数は減りました。

 さらに残った地方議会も、住民の数が減り、市町村議員への立候補者数も減ってきているため、議員定数を削減してきているのです。

 地方の疲弊化が進んでいることを象徴するような減少ぶりなのです。

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