失踪前日まで熱心にプログラミングを勉強していたが……
将来への希望も口にしていた爽彩さんは、昨年末ごろからプログラミングに興味を持ち始めた。ネットを使って、コンピューターのプログラミングを教えていた首都圏在住のcさん(30代・男性)にもコンタクトをとり、熱心に勉強していたという。
cさんは今年の2月13日、爽彩さんが失踪する日の前日まで連絡を取り合っていた。cさんが語る。
「(失踪前日の)2月12日はいつもと同じようにプログラミングの授業をオープンチャンネルで行っていました。彼女に変わった様子はなかったですね。ただ、知り合った当時から情緒がかなり不安定で、今思えばフラッシュバックみたいなことが起きたことが何度かありました。そういうときは授業にならないくらい急に落ちこんでしまうんですね。それが彼女のサインだったのかもしれない」
《テンションあげるの難しいですね》失踪当日のメッセージ
爽彩さんが家を飛び出し、失踪した2月13日、爽彩さんはbさんに午前中から失踪直前に至るまでLINEメッセージを何度も送った。「午前中までは何気ない、いつものテンションだった」とbさんは語る。
以下は失踪当日、bさんに爽彩さんから送られてきたメッセージの抜粋だ。
《おはよ》(9時10分)
《テンションあげるの難しいですね》(9時10分)
《おべんきょ頑張れ》(13時49分)
この日、bさんは大学受験の当日だったため、返信をできずにいた。爽彩さんの糸が切れたのは、その日の夕方のことだった。
《ねえ》(17時26分)
《きめた》(17時26分)
《今日死のうと思う》(17時26分)
《今まで怖くてさ》(17時28分)
《何も出来なかった》(17時28分)
《ごめんね》(17時28分)
《既読つけてくれてありがとう》(17時34分)
同様のLINEを、bさん以外の他の友人数名にも送り、爽彩さんはスマートフォンの電源を切った。後にbさんが返信をしたものの、そのメッセージに「既読」のマークはつくことはなかった。