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豪雪地域らしい、骨太な城門
現存する5棟の城門、3棟の櫓も見どころです。城門はいずれも柱が太く、屋根の軒が直線的。豪壮で骨太な印象です。一重目の軒が少し高めにつくられているのは、豪雪の重みに耐えるための工夫でしょう。
注目は、門の両側が石垣ではなく土手のように土を盛った「土塁」であること。これは、石垣よりも土塁が主流だった東北地方らしい特徴といえそうです。追手門は土塁で枡形がつくられています。
5棟の城門はすべて枡形門で、北門(亀甲門)以外は上層の壁面に鉄砲狭間が見られます。現在は追手門が正面玄関ですが、4代藩主・信政の代までは北門が正面でした。
二の丸内に現存する3棟の隅櫓は、すべて三重三階。防弾と防火に配慮した土蔵造りで白漆喰塗り、屋根は銅板葺(はじめはとち葺)で、窓の形や妻の構造などの装飾が少しずつ異なります。
撮影=萩原さちこ
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弘前城をめぐる旅の模様は、「文藝春秋」5月号の連載「一城一食」に掲載しています。
出典元
【文藝春秋 目次】官僚に厳しく身内に甘い最高権力者の実像 菅義偉「ファミリー」の研究 森功/<生誕120年> 昭和天皇の「資産公開」/松本隆「筒美京平と松任谷由実」
2021年5月号
2021年4月9日 発売
定価960円(税込)