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若干不安なリリーフ陣

 投手陣では16勝6敗、防御率1.97の菊池雄星が引っ張りました。やはり、岸が抜けた分、年齢は若いのですが「自分が」の気持ちが強かったのではないでしょうか。個人貯金の「10」もチームへの貢献度は大です。巷間、言い尽くされましたが、やはりあの2段モーションを克服したのも高い技術力からのものでしょう。

 十亀剣、野上亮磨の先発二人も年下の菊池から刺激を受けているはずです。ただ、若干不安なのが牧田和久、ブライアン・シュリッター、増田達至のセットアッパー、ストッパートリオ。好調時の信頼度は90%以上ですが、シーズン終盤に調子が上がらず、心配なのも事実です。先発投手がなるべく長いイニングを投げ、打線が大量得点できるのが理想なのですが、そううまく行くとは限りません。

 3試合の短期勝負。ペナントレースの対楽天戦は16勝8敗1分けと大きく勝ち越していますし、菊池は8勝無敗と数字上の好材料は揃っていますが勝負はフタを開けるまで分かりません。西武は5日に全日程を終了していますが、楽天は10日まで戦っています。その辺りの「試合勘」も大事な要素になります。野上は宮崎で行われているフェニックス・リーグで調整登板しましたが、野手は難しいところです。

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 この10年のパ・リーグのCSファーストステージを勝ち上がったのは2位チームが3回、3位チームが7回とのデータ。この不利な数字は選手の力と、あの24勝8敗と高い勝率を誇る「炎獅子(えんじし)ユニホーム効果」で吹き飛ばすことでしょう。たぶん。