昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

自民党の一派閥と化した希望の党 安倍・小池“同じ穴のムジナ”の化かし合い

衆院選スタート! 今週の名言、珍言、問題発言総まくり

2017/10/14

菅義偉 官房長官
「反対したさ。でも、総理が言うんだ。国会が始まったら、またモリ・カケ(森友・加計両学園問題)ばかりだろ、もうリセットしたいんだって」

毎日新聞 10月7日

©文藝春秋

 毎日新聞編集委員、伊藤智永氏によるコラムより。衆院解散に反対だったはずの菅官房長官に、側近議員が「なぜ同意したんですか」と尋ねたところ、このように答えたのだという。

「日本をリセットする」とは小池百合子氏が掲げたキャッチフレーズだが、安倍首相もリセットしたがっていたとは思わなかった。過去をリセットして「なかったことにする」という考え方が2人に共通しているのだろうか。

小池百合子 希望の党代表
「どうだっていいじゃない、そんなこと。もっと前向きに次のこと考えなきゃ」

毎日新聞 10月7日

 同じく伊藤氏のコラムより。政局が静かだった8月、小池氏と会った旧知の大学教授が築地市場移転の話を振ったところ、このように一笑に付されたという。このとき、小池氏の頭の中は国政のことで一杯だったのだろう。

「希望の党の代表に彼女が就いたというニュースを見て、『この人はもう、都知事の職を投げ出したいんだな』と確信しましたね」と呆れるのは、豊洲移転反対派の急先鋒、「築地女将さん会」の山口タイ会長。一方、移転賛成派のマグロ仲卸業・生田与克氏は次のように語る。「ここまで散々ひっかき回して、結局いつ移転するのかさえいまだはっきりせず、設備の維持費用が嵩むばかり。我々を振り回すのはもういい加減にやめてほしい」(『週刊新潮』10月19日号)。

今年6月20日に行われた豊洲移転に関する記者会見 ©杉山秀樹/文藝春秋

 翻弄される移転賛成派と反対派が、「どうだっていいじゃない、そんなこと」という小池発言を見たら、何を思うだろうか。「我々賛成派と反対派が、“小池さんは、とにかく一刻も早く都知事を辞任すべき”という点で、はじめて意見が一致しました」(生田氏)

ティム・ライト ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)アジア太平洋地区統括
「70年以上にわたって休むことなく核廃絶に取り組んできた被爆者への裏切りになる」

産経ニュース 10月10日

 今年のノーベル賞が発表され、日系英国人作家のカズオ・イシグロ氏がノーベル文学賞を受賞、安倍首相も祝福のコメントを送った。

 ノーベル平和賞を受賞したのは、核兵器禁止条約採択に貢献した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」だ。同条約には日本は参加しておらず、今回のノーベル平和賞受賞について首相官邸と外務省は当初コメントを出さなかった。共産党の志位和夫委員長は「ICANが広島、長崎の被爆者はじめ市民社会全体と共に進めた活動が評価された。この機会に、禁止条約に日本政府が調印することを重ねて強く求める」とコメントしている(朝日新聞デジタル 10月6日)。

 ICANは10月10日にニューヨークで記者会見を開き、核兵器禁止条約に参加しない米国や日本の対応を批判、あらためて参加を呼びかけた。ICANで日本人唯一の国際運営委員を務める川崎哲氏は、「政府が禁止条約を評価しないことに失望し、憤りを感じる。北朝鮮が核開発を加速させる今だからこそ、禁止条約についての議論が必要だ」と政府を厳しく批判。そのうえで「北朝鮮の非核化ばかりが強調されているが、そもそも核兵器そのものが悪であり、すべての国が手放さなければならない」と述べ、アメリカなどの核保有国に加え、日本なども条約に参加して核廃絶を目指すべきだと訴えた(NHK NEWS WEB 10月11日)。

ノーベル平和賞受賞が決まり、記者会見するICANのフィン事務局長(中央)とティム・ライト氏(左) ©時事通信社