ロンドンから南米往復のファーストクラスが11万円台!
先日、平日の午前中に仕事をしているときのことだった。知人のR氏からメッセージが入った。ブリティッシュエアウェイズのロンドン発グアヤキル(エクアドル)往復のファーストクラス(マイアミ以遠はアメリカン航空のビジネスクラス)が11万8400円(1056ドル)だというのである。
さっそくブリティッシュエアウェイズのサイトにアクセスすると、たしかにその金額で出ている。ちなみに通常なら同区間のファーストクラスは安いものでも約78万7000円するので約85%オフ。これこそ「神チケット」だ(紙ではなくEチケットだが)。
だが、ロンドン発となると日本からロンドンまでの航空券を別途確保しなければならないし、休みの調整もしなければならないだろう。まずは昼寝してから考えようと30分ほど仮眠してから再度サイトにアクセスしたところ、すでにこの航空券は販売終了となっていた。どうやら航空会社のミスによって登録された運賃のようだ。こうした極端に安い航空券のことを英語でエラー・フェアやミステイク・フェアと呼ぶ。日本語だとエラー運賃といったところだろうか。
なぜこうした運賃が現れるのだろうか? 大手航空会社は過去のあらゆる時期のあらゆる区間の航空券について、ビッグデータを用いてきめ細かい価格設定を行い、利潤を最大化することを試みている。当然頻繁に運賃の設定が変わるわけだが、その設定の際に一桁入力をまちがえるなどのヒューマンエラーから、常識では到底考えられないような安い運賃の航空券が登場することがある。かつてよりも頻繁に運賃が変更される分、こうしたエラー運賃も頻発する傾向にあるようだ。
筆者がいままでウォッチングしたかぎり、エラー運賃の情報が早くて多いうえ、濃密なのは、世界最大規模の航空旅行掲示板のフライヤートークである。