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「70、80まで働くことも想定済み」50歳目前の漫画家・倉田真由美が語る“フリーランスの究極の夢”

倉田真由美さんインタビュー #2

2021/06/13

 漫画家の倉田真由美さんの夫は、「600人とセックス経験があるバツ3男性」として脚光を浴びた映画プロデューサーの叶井俊太郎さん。多くの「だめんず」を見てきた倉田さんがたどり着いた夫婦関係と、究極の夢について聞きました。(全2回の2回目。前編を読む)

倉田真由美さん

◆ ◆ ◆

許せないのは「こっちのやることに文句をつける男」

――倉田さんの代表作『だめんず・うぉ~か~』。今では当たり前のように「だめんず」という言葉が使われていますが、発明のきっかけは?

倉田真由美さん(以降、倉田) 90年代後半に『東京ウォーカー』系列の『MEN’S WALKER』という雑誌があって、それにひっかけた感じでした。

 当時はまったく売れてなかったから貰える仕事は何でも受けていて、『だめんず・うぉ~か~』もそういった仕事の中のひとつだったんです。こんなにブレイクするとは思わなかったし、本当に運が良かったとしか言いようがないですね。

――私は『SEX AND THE CITY』と同時期に同じような感覚で『だめんず・うぉ~か~』を読んでいたのですが、「だめんず」をフィーチャーしたのはなぜですか。

倉田 私自身が“だめんず・うぉ~か~”だったし、周りもそうだったから。自分自身は糧になって良かったと思ってるけど、娘には絶対経験してほしくないですね。ダメ男経験なんて、しないに越したことないですから。

――倉田さんが許せない「だめんず」はどんな人ですか。

倉田 私のやることに文句をつける男。金がないとかより我慢できないですね。

 料理上手な元彼がいたんですけど、私が作った味噌汁を飲んで一言「煮干しで出汁とってないでしょ?」。たしかに彼は、前日から頭とワタを取った煮干しを水の中に入れて出汁をとるような人でした。でも、「お前がそれをやるのは自由だが、私のやり方に文句言うなよ」と怒りに震えましたね。

 

 あと、相手の上司と一緒に飲む機会があった時、普段はいい人なのに先輩の前になると「ちょっとワイン注いであげて」と、私を顎で使おうとするヤツ。この時は「私が進んでやるのはいいけど、お前に言われる筋合いはまったくない!」って泣きながらケンカしました。

 あー、いまだにみずみずしく覚えてますね、あの怒りに満ちた飲み会(笑)。外で亭主関白ぶる男より、「金ないからここ奢って」と言う男のほうが私にとってはよっぽどマシです。