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交流戦で好成績だった年は期待大…気象予報士・檜山さんによる“ベイスターズ予報”

文春野球コラム ペナントレース2021

2021/06/16
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 ベイスターズファンで気象予報士、“ベイスターズ予報士”の檜山靖洋です。平日は早朝の仕事をしています。起床時間は午前0時です。私が起きて、「おはようございます」とSNSでつぶやくと、「檜山さんが起きたから寝なくちゃ!」という人も多いようです。0時起きですから、午後6時までには就寝します。火水木のナイターは見られません。うっかりナイターを見てしまい、寝坊して迎えのタクシーに乗り遅れ出勤できなくなったら大変です。それこそ“起床災害”ですから。

ベイスターズはすっかり梅雨明け! その原動力となったのは?

 さて、梅雨の時期を迎えています。今年は九州から東海はかなり早い梅雨入りでした。関東甲信も6月14日に梅雨入りの発表がありました。梅雨入りや梅雨明けは、気象庁が発表しますが、発表した日で適切だったかどうか、あとから天気を振り返り9月に見直しを行います。天気の動向によっては、当初発表した梅雨入り、梅雨明けの日が変更になることがあります。ただ、9月に変更があっても、梅雨がどうだったか覚えていない人がほとんどだと思います。長いペナントレースも、最後に優勝すれば開幕直後がどうだったとか、開幕後8試合勝てなかったとか、10連敗したとか、忘れちゃうかもしれませんね。

 ベイスターズは開幕早々、土砂降りの雨で、長い“梅雨”が続きました。でも、ベイスターズはもうすっかり梅雨明けです。ベイスターズの梅雨明けは交流戦開幕となった5月25日あたりでしょうか。シーズン終了後に見直して、やっぱりもっとベイスターズの梅雨は長かったとか、ベイスターズの梅雨明けが特定できなかったなんてありませんように……。

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 その5月25日のスタメンには「2番キャッチャー伊藤光」。試合前から「行けそうな気がする~!」と、ちょっと懐かしいギャグを口にしながら、テンションが上がりました。「2番キャッチャー」という魅力、「2番伊藤光」という期待感、3番から7番まで強打者が並ぶというワクワク感、好調の桑原選手が1番に入るクワクワ感、8番には得点圏ではオースティン選手になるという大和選手。恐怖の打線の完成。山下大輔監督時代、大ちゃんス打線というのがありましたが、三浦大輔監督の、これぞ令和の“大ちゃんス打線”、とにかく行けそうな気がする~!

伊藤光と勝利のタッチをかわす三嶋一輝

 そして、1軍に田代巡回打撃コーチが入りました。田代さんがダッグアウトにいるという安心感。テレビ中継で、ダッグアウトが映るたびに田代コーチの顔を探してしまいます。チャンス時には大和選手への“的確な”アドバイスもしてくれます。私が子供のころに、スタジアムでの試合以外で、初めて生で見た選手が田代さんでした。近所の商店街にサイン会に来てくれたときのことでした。そのときのサインは私のお宝です。手がものすごく大きかったなあ。「腹減ったなあ」とでも言っているような目で見つめてくれたのを思い出します。

田代さんのサインと筆者 ©檜山靖洋

 私の記憶が確かならば、田代さんの現役時代、何かの試合で田代さんが打席に入ると、ポール・アンカの「ダイアナ」という曲がかかりました。ダイアナ、大穴……穴が大きいからだと。今考えればものすごく失礼な演出ではありますが。確かに三振も多い、チャンスに打てないことも少なくなかった。田代さんのベースボールカードは、バッターボックスで苦い顔をしています。三振した直後のような顔です。なぜ、カードに使う写真がその場面だったのか、田代さんらしいと言えば田代さんらしいのかもしれません。

 でも、それこそがミスターホエールズ。そんな田代さんが4番にいたことが安心感を与えてくれました。その田代さんが、また打撃コーチとして一軍のダッグアウトにいるんです。

カルビー・1982ベースボールカード ©檜山靖洋
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