1ページ目から読む
2/2ページ目

親心はカープファンの一つのキーワード

 で、そのマツダスタジアムでの勝率。2016年からの3連覇の時は、多くの貯金を作りましたが、今年は7/8現在で13勝21敗7分。この原因はいくつかあると思います。主力たちがコロナ感染したというイレギュラーな出来事もさることながら、観客数の制限も影響していると思わざるを得ない。去年もマツダスタジアムで負け越しているのですが、去年なんかは無観客から始まりましたもんね。

 こんなわかりやすいことあります?

 高橋由伸前ジャイアンツ監督はマツダでの試合が一番嫌だったと発言されていました。どんなにリードしていても何が起こるかわからないから、と言っていましたし、実際、そのころはファンが望むような展開になることも多かったように記憶しています。

ADVERTISEMENT

 それが声援が少なくなったら、こうなるなんて。

 不甲斐ない成績にファンとしては腹立たしく思うこともありますが、せめているばかりじゃないんです。この辺りが、我々カープファンの裏腹な心情なんです。「そうか、わしらが応援せんとカープはダメかー」という親心。

 親心はカープファンの一つのキーワードです。

「堂林はあんなに真面目に練習しとんのになんで打てんのじゃろうね? 頑張りょうるのにね」
「野間って何年か前に覚醒したんじゃなかったっけ? 素材はええのにね」
「森下はピッチングもいいけど、ほっぺたを赤くして投げるのが可愛いわ」

 いろいろ言いますけど、常に親心があるのがカープファンです。

 後半も応援しますよ。

◆ ◆ ◆

※「文春野球コラム ペナントレース2021」実施中。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイト http://bunshun.jp/articles/46153 でHITボタンを押してください。

HIT!

この記事を応援したい方は上のボールをクリック。詳細はこちらから。