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「捜査に関わったとは言っても直接取り調べをした担当者ではなく、A子さんは池田被告について『面識がない』と証言しています。ただ池田被告がA子さんの個人情報にアクセスできる立場だったことは確実で、そこで携帯電話の番号を知ったことから事件が始まりました」(前出の社会部記者)。

 4月2日と3日、突然A子さんの携帯電話に知らない番号からの着信があった。何度目かの着信にA子さんが出ると、電話の相手は「イオンの警備員」を名乗った。池田被告は「万引きの処理で100万円かかった。身体で払うか」、「旦那にばれてもいいのか」と脅して4日にイオンモールの駐車場にA子さんを呼び出した。

イオンモール羽生 イオン公式サイトより

 待ち合わせた駐車場に現れた池田被告は、A子さんの車に乗り込むと、「万引きをしたらそれなりの誠意を見せてほしい」「月に1回で良い」「嫌なら留置場に入りますか」などとA子さんの弱みに付け込んで1時間以上にわたって性交渉を求めたのだ。狭い車の中で池田被告は体を無理やり触ろうとしたが、A子さんは拒否しつづけた。

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 体を触ろうとしながら池田被告は脅迫を続けたが、タバコを吸いに一度車を出たところでA子さんがすかさず110番通報。池田被告は逃走したが、防犯カメラの映像などから特定され、4月7日に逮捕された。逮捕時には「わいせつ目的ではなかった」などと意味不明の供述をしていた。

送検される池田高秀被告(中京テレビNEWSより)

検索履歴には「万引き」「人妻」「レイプ」

 しかしその言葉の真意は、6月の後半に行われた初公判でのトンデモ主張によって明らかになった。池田被告は裁判で、A子さんに性交渉を迫り体を触ろうとしたことについては「間違いありません」と認めながらも、被告人質問では「万引き犯を懲らしめてやりたかった」と主張した。

「弁護側は池田被告の動機について、わいせつ目的以上に、万引き犯を懲らしめたいという正義感が起こした事件だと主張したんです。しかし、池田被告の携帯電話には“万引”“人妻”“レイプ”などの検索履歴がきっちり残っていて、さらに事件当日にはコンドームも購入しています。これを性的な目的ではないというのはさすがに無理があると感じました」(社会部記者)