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ボヤ、小競り合い、警察も出動…渋谷と千駄ヶ谷で起きたトラブル

 五輪の熱に浮かされないほかの街と違い、熱狂を見せたのは渋谷と千駄ヶ谷。

 千駄ヶ谷では開会式が始まってもなおデモが続いていたが、21時過ぎに騒ぎが大きくなるとついに逮捕者が。公務執行妨害の疑いで逮捕されたのは、中核派活動家の山本進(40)容疑者。ボーダーのニット帽をかぶっており、複数人の警察官に連行されると、報道陣のシャッター音が鳴り響き、一般客も注目していた。

 デモ隊と警察官の衝突は、周辺の歩道を埋め尽くすほど“密”な状態に。遠巻きにその様子を見ていた男子大学生は「『五輪を中止して命を守れと』と叫んでいるが、 本人たち自ら密で危険な状況を作っている。矛盾しているのでは」と疑問を投げかけていた。

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外苑西通りではデモ隊と警察が小競り合いをくりかえしていた ©文藝春秋/細田忠
逮捕された山本進容疑者 ©文藝春秋/細田忠

 渋谷で事件が起きたのは、深夜0時頃。開会式が終了し、終電が近づき街が落ち着きをみせはじめた矢先だった。パトカーと消防車のサイレンが鳴り響き、突如、規制線が敷かれた。「酔っ払ったあんちゃんがポイ捨てしたタバコが段ボールに引火して燃え上がっていた。すぐ気がついて水をかけたからボヤ騒ぎで済んだけど…」(タバコ店店主)

ボヤの事後処理をする警察官たち ©文藝春秋/細尾直人
段ボールが燃えている ©文藝春秋/細尾直人

 ボヤ騒ぎと同時刻、サイレンは渋谷駅前交番でも鳴っていた。「せっかく来たのに全然飲めないじゃないか‼」と背の高い外国人とみられる男性が警察に怒号をとばし、服を脱ぎ地面に叩きつけたのだ。警察は「充分飲んだでしょ」となだめたが、男性の訴えは約30分にも及んだ。友人男性が謝り続けるもパトカーに乗せられ連行された。

酒が飲めないことが不満だった外国人男性 ©文藝春秋/松澤和也

 同じ頃、複数の警察官が「犯人(ホシ)はどっちにいった!」と渋谷センター街に響き渡る声で走り回っていた。15分後、抵抗する男性を5人掛けでパトカーに押し込み連行していた。

©文藝春秋/松澤和也