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説明会は紛糾

 選手や大会関係者の行動ルール(プレイブック)には、

「許可される行き先は大会にとって不可欠な場所」

「散歩をしたり、観光地、ショップ、レストラン、バー、ジムなどに行ってはいけません」

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 と書かれており、組織委が説明したとするレストランへの“寄り道”はご法度。富士山は言わずもがなだ。認識があまりに低いといわざるをえない。

組織委の作成した「プレイブック」。関係者の行動規範が定められており、レストラン等には行ってはいけない旨も記載されている

「説明会は紛糾しました。ただでさえ高齢ドライバーも多いですし、『乗客の寄り道につきあえ』という指示はどう考えてもおかしい。我々が説明会にいくように伝えられたのも前日でしたし、組織委は開催直前でもバタバタしていて、基本的な情報共有ができていなかったのでしょう。他の会社の運転手からも同様の質問が出て、説明会はもめにもめました。とりあえず『この場で断言せずに一度持ち帰って回答をいただけないか』と運転手側が申し入れをし、その場は一度収まったんです」

 ところが説明会から約1週間後の7月7日、説明会で質問した運転手は、組織委の「復讐」を知ることになる。

東京シティエアターミナルからは成田空港、羽田空港行きのバスも多い

会社が受注していた夜間送迎の3枠を組織委が全て打ち切る

 会社が受注していた7月13日から8月10日までの夜間送迎の3枠を、組織委が全てキャンセルしたのだ。事態を受け、会社は説明会に参加していた6人を注意。通知も渡され、内容には「研修中の受講態度があまりにも悪く、オリンピック・パラリンピック大会組織委員から苦情及び受注業務を断る旨の通知を受けた」とある。

会社からの通知書の書面。「研修の受講態度が悪い」などと書かれているが…?

「会社を通じて伝えられた苦情の中身は、質問内容や、説明会中の『聞いていない、話が違う』といった運転手の独り言がうるさいという内容だったようです。スムーズな運営を妨げたという言い方もあったようですが、全体で2時間弱の説明会の後、質問した時間なんて10分ぐらいです。組織委としては『恥をかかされた』と思ったのでしょうね。自分たちの手落ちを棚に上げ、質問した運転手に罪を擦り付けるなんて横暴すぎます」(説明会に参加した別の運転手)