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 結局、質問をした運転手は業務停止7日間の処分を受け、体調を崩し休養しているという。

説明会参加者が記録した研修のメモ

五輪関係者なのか、パッと見の判別はつかない

 では実際に、組織委が主張するバブル方式は機能しているのだろうか。五輪関係者を送迎したことがあるというタクシーの運転手は話す。

「五輪関係者や報道陣は、まず空港から専用のリムジンバスで東京シティエアターミナルに来ます。そこから事前にナンバーを伝えられた専用タクシーに乗り継ぎ、宿泊先などに向かうのですが、誘導するボランティアの英語力が不十分ということもあって案内がわからず、迷って一般のタクシーに乗ってしまったという事例も聞きました。バブル方式なんてそんなものです。実際、オリンピック前から住んでいる外国人なのか、五輪関係者なのか、パッと見の判別はつきませんし、とりあえず手を挙げているなら拾っちゃうと思いますね」

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選手村近くを走る送迎車両

いまだ杜撰さが目立つバブル方式

 “寄り道”についても実際に起きていると、送迎にかかわる運転手は話す。

「組織委からは『トイレなど緊急の場合は、少し離れたところに止めてコンビニに行かせてもよい』と内々で説明を受けています。トイレだけなら仕方ないですが、買い物の寄り道に付き合うことも多いです。スーパーで停車させられて、2リットルの水を5、6本買い込んできたり、お酒とパックの氷を買ってきたり、アイスクリームやスイーツを買ってきたりして大きいビニール袋を両手に帰ってくる関係者は多い。あと競技会場などから宿泊先に帰る途中で、ホテルまであと500mといったところで、『ここで大丈夫』と言われたので降ろしたら、すぐ目の前の飲食店に入っていくのを見かけました。ホテルの1駅前で停車して、そこから写真を撮りつつ、散歩しながら帰っていく人たちも多いです。しっかりと観光を味わっているようですね(笑)」

東京エアターミナル

 開催を迎え、いまだ杜撰さが目立つバブル方式。

 抜け道“バブル”に終息はくるのだろうか。