2021年上半期(1月~6月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。ジャニーズ部門の第3位は、こちら!(初公開日 2021年2月4日)。

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「もしも、あの時に戻れるなら……」と、誰もが一度は願ったことがあるだろう。この一年は特に、コロナが蔓延する前の2019年に戻りたい……と叶わぬ願いに想いを馳せた。どれだけ願っても戻れない私たちとは違い、過去に戻れるチャンスを掴んだラッキーな男の人生を描いたドラマがある。フジテレビで木曜22時から放送中の『知ってるワイフ』だ。

ドラマ『知ってるワイフ』公式HPより

韓国ドラマが原作の、結婚をやり直すストーリー

 銀行員の元春(大倉忠義)は、仕事にも家庭にもうだつが上がらない毎日を送っていた。育児に家事にと奮闘する妻・澪(広瀬アリス)との関係は最悪で、家に帰れば罵声が飛んでくる。「結婚しなければ良かった……」と後悔していた元春は、怪しげな男から貰った500円硬貨をきっかけに、2010年へとタイムスリップしてしまう。

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 やり直した2010年で未来を変えられると知った元春は、澪との出会いを回避し、大学のマドンナ的存在だった沙也佳(瀧本美織)と結ばれた。再び戻った2020年、元春の妻は沙也佳になっていたが、澪とは職場の同僚として再び出会うことになる。

妻の澪を演じる広瀬アリス ©️AFLO

 原作は、日本でも爆発的なブームを起こした『愛の不時着』などを手掛けるStudio Dragon制作の韓国ドラマ。公式は“ファンタジー・ラブコメディー”と謳っているが、万国共通の夫婦問題をシビアに、そして丁寧に描いた作品である。

製作陣は「関ジャニ∞大倉しかいない」とオファー

 フジテレビ版で脚本を担当するのは、草彅剛主演『僕の生きる道』などの”僕シリーズ”をヒットさせた橋部敦子。ヒューマンドラマの名手が描くフジテレビ版は、夫婦のすれ違いに焦点をあて、元春の心の変化に軸を置いているようにも見えた。

 視聴率は6%~7%台と苦戦こそしているものの、主要キャストたちは好演している。なかでも物語の命運を握るのは、主人公・元春を演じる関ジャニ∞の大倉忠義だ。

「大倉さんの切ない時や、後悔している時の表情が個人的にとても大好きで、この役を演じて頂くのは、大倉さんをおいて他はいないと思い、ご出演をお願い致しました」(番組公式HPより)

 番組プロデューサーは、大倉へのオファーの理由をこのように明かしている。世間的には関ジャニ∞での印象が強いかもしれないが、ジャニーズ事務所の中では“演技班”の一人。ラブストーリーの相手役はもちろん、医療ドラマや刑事ドラマでもメインを飾る”ジャニーズ俳優の王道”を歩んできた。しかし、最近はアイドルらしからぬ影のある役がつづき、それが妙にハマっているのだ。