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北村滋(64)前NSS局長 退任後初インタビューで語った「日本学術会議への疑念」

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日本学術会議と「千人計画」の関係

「日本学術会議と中国の『千人計画』の関係もクローズアップされました。『千人計画』は、中国政府が各国の優秀な研究者を招致するため、2008年に始めた国家的プロジェクトです。このプロジェクトに、日本学術会議の関係者が関与していたと言われています。また『国防七子』と呼ばれる北京航空航天大学、北京理工大学など、国防産業を統括する工業情報化部が管轄する大学に所属していた人物がいるとも。国防七子は『軍民融合』の一環として、中国軍と軍事産業への人材供給を目的に設置されており、研究はそのまま中国において軍事転用される恐れがあるのです。日本学術会議は2017年に『軍事的安全保障研究に関する声明』を出しており、ここで我が国の大学等の研究機関において軍事目的のための科学研究を行わないと宣言していますが、『ダブルスタンダード』との批判は免れないでしょう」

出典:「文藝春秋」2021年9月号

 8月10日発売の月刊「文藝春秋」9月号では、約1万字におよぶ北村氏のインタビューを掲載。「経済安全保障」の重要性、危機意識が高まる契機となった中国の経済的・軍事的台頭、そして楽天とIT大手企業・テンセントとの資本提携問題などについて語っている。

北村滋(64)前NSS局長 退任後初インタビューで語った「日本学術会議への疑念」

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