女性が食事やデートに付き合う対価として、男性から金銭を受け取る「パパ活」。対面でないと成立しづらく、景気に左右されるこの活動に、新型コロナウイルスの影響が直撃している様子を今年5月、「アフターコロナのパパ活 #1」としてレポートした。
コロナ禍が長期化する中、継続して取材してきたパパ活当事者の男女それぞれに話を聞くと、この半年間でパパ活だけでなく、生き方そのものが変容しつつあった。(全2回の1回目/#2に続く)
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オファーは5月以降持ち直し、現在は月1~2回
「デートクラブでお会いした男性のお話では、登録している女性は二つに分かれるそうです。水を得た魚のように精力的に活動を楽しむ方と、悲壮感が漂う方だそうです」
こう語る優子さん(33)は、その男性から「どうやって出会ったかを忘れてしまうような人ですね」と評されたという。容姿だけでなく所作や言葉遣いも柔和で美しい彼女は、たしかに二つのパターンのどちらにも当てはまらないように見える。
契約社員として一般事務の仕事をしてきた優子さんは、2年半ほど前から「ダブルワーク」としてパパ活をしてきた。コロナ以前はデートクラブを介して月1~数回は新規のオファーを受け、多い月だと継続した関係のパパを含め、お手当の総額は30万円ほどになっていた。
だが、今年2~4月に会った新規のパパは1人だけ。半年前のパパ側の取材では、仕事を失ってパパ活を始める女性が急増し、お手当の相場が崩れているという話があった。優子さんも男性たちから同様の話を聞いていた。だが優子さんに限って言うと、5月以降に持ち直し、現在は月1~2回のオファーが舞い込んでいる。女性に厳しい状況下で安定して声がかかるのは、もともとデートクラブで人気が高かった彼女だからだろう。