コロナパニック前に撮影を終えて
ディズニー傘下のマーベルと違い、15歳以上が鑑賞できるR指定。たっぷりの自由と予算をもらって作ったこの映画の撮影はとてもスムーズに進んだが、後半はちょっとした苦労もあった。撮影終了後にコロナパニックが起こり、ポストプロダクション作業をリモートで行うことになったのだ。
「エディターや作曲家と別々の場所にいながら作業をするのはすごく難しかった。でも、自宅で作業をしたせいで、普段以上に細かいところまで注意深くチェックできたとも思う。何をおいても、撮影を終えていた僕らは幸運だと言わざるをえないよ。この規模の映画では再撮がよくあるものだが、僕らにはそれも必要なかったし」
禍い転じて“ゴールデンボーイ”に
しかも、その間、彼はもう次のことも考えていたのだ。この映画に登場するピースメイカー(ジョン・シナ)を主人公にしたテレビシリーズが新たに作られることになったのである。シリーズは現在撮影中で、来年、HBO Maxで配信される。
「このシリーズを通じてピースメイカーがDCの世界にどうはまっていくかを見たら、きっとみんな驚くだろう。ここからさらにどんなところに話を持っていけるのか、アイデアはたくさんある。『ザ・スーサイド・スクワッド~』の続きもあるかもしれないし、個別のキャラクターで何かやるかもしれない。実は、すでに具体的な企画もいくつかあるんだよ」
そう語る彼には、再びマーベルからお呼びがかかった。 ディズニー・スタジオのCEOアラン・ホーンとの度重なる話し合いの末、彼がオファーされたのは、一度諦めさせられた「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」3作目の監督の座だ。大事なものを失い、別の素敵なものを与えられた彼は、結局、失ったものまで取り戻すことになったのである。禍い転じてその前以上のハリウッドのゴールデンボーイとなったガンは、今後、スーパーヒーロー映画の世界をどのように変えていくのだろうか。
INFORMATION
『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』
8月13日(金) 全国公開(R15+ 指定作品)
https://wwws.warnerbros.co.jp/thesuicidesquad/
配給:ワーナー・ブラザース映画
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