文春オンライン

「誰が責任とるんだ」「オリンピック止めろ!」怒号が飛び交った五輪開幕式の“場外”――東京五輪の光と影

花火が打ちあがると歓声が上がったが……

2021/08/12

genre : ニュース, 社会

note

 開会式直前の関係者“辞任ドミノ”に始まり、メダル候補のまさかの敗戦やダークホースによる下馬評を覆しての戴冠劇、コロナ禍で開催され、明暗含めて多くの話題を呼んだ東京オリンピック。ついにその長い戦いも閉幕しました。そこで、オリンピック期間中(7月23日~8月8日)の掲載記事の中から、文春オンラインで反響の大きかった記事を再公開します。(初公開日 2021年7月25日)。

*  *  * 

 開会式に関わる人物が相次いで辞任、解任になった東京オリンピック。

 7月23日、開会式当日の都内各地やスタジアムの周りの様子はどうだったのか。

ADVERTISEMENT

抗議活動に、ブルーインパルス目当てに……都民が詰めかけた新宿

 連日の猛暑が続く東京都内では、聖火リレーの到着式が都庁の広場で行われた。無観客のため広場へは近づけず、広場も警察車両で目隠しされていた。感染対策で仕方がないが、ここまで徹底的に観客を排除したイベントに意味はあるのかとモヤモヤする。

 

 その代わり、都庁前にはオリンピック反対の抗議活動の人々が、隣の新宿中央公園にはオリンピックに合わせて都内を飛行するブルーインパルスを目当てに多くの人々が詰めかけた。オリンピック開催を優先する東京都や国にとって、肝心の感染対策は置き去りにされているように感じる。

 
 

 オリンピック反対の抗議活動の警察の対処も行き当たりばったりだった。聖火リレーにともなって歩道の通行を規制したものの、事情を知らない歩行者がどんどんたまりはじめてからカラーコーンを置き始めるなど、対応が後手後手に回っていた。

 

 都内では猛暑ではあったが、人が多く出歩いていた。アルタ前では立体的に見える猫の街頭ビジョンの写真を撮ろうと多くの人が留まり、渋谷では緊急事態宣言も関係なく通行人が溢れていた。

 

関連記事