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「誰が責任とるんだ」「オリンピック止めろ!」怒号が飛び交った五輪開幕式の“場外”――東京五輪の光と影

花火が打ちあがると歓声が上がったが……

2021/08/12

genre : ニュース, 社会

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渋谷でもオリンピック反対の抗議活動が

 また渋谷でもオリンピック反対の抗議活動が行われていた。オリンピックの警備と都内各地で行われる抗議活動に警察の警備も厳しく、取材者にも歩道に上がるように促された。ただ、歩道で取材していても「危ないから下がってください!」と止まってカメラを行進に向けるたびに離れるようにうながされる。そこまですると取材させたくないのかと思われてもしょうがない。

 
 
 

新オリンピックスタジアムのある千駄ケ谷駅、国立競技場駅前では

 新オリンピックスタジアムの最寄り駅、JR千駄ケ谷駅と都営大江戸線国立競技場駅前には、開会式の雰囲気を味わおうと多くの人々が訪れるなか、ここでも抗議活動が行われ、警察官が駅周辺を取り囲み物々しい雰囲気だ。

 

 スタジアムの周りでは関係者が観光バスで現場入りする中、歩道に多くの人が立ち止まる。

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「感染対策意味ねーじゃん」

 五輪モニュメントのあるオリンピックミュージアムでは、現場から中継をしようと国内外のメディアがカメラを設置し、訪れる多くの人で埋め尽くされた。

 訪れたカップルは「すごい人!」「感染対策意味ねーじゃん」などぼやきながらも人混みに消えていく。

 

 こんな事態も簡単に予想できそうなものだが、他の警備で手が回らなかったのか、予想していなかったのか、ここでも対応に追われた警察官たちがメガホンを片手に「道の真ん中で立ち止まらないでください!」と声をかけていた。国民に感染防止を呼びかけているからといって、行政が感染防止を怠っていいことにはならない。