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「モアイ像」と「モヤイ像」の違いって!? 渋谷だけではない…東京各地の「モヤイ像」を巡ってわかった“意外な史実”

『見つける東京』より #2

2021/09/04
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東京でモヤイ像があるのは渋谷だけではない

 スマホを所持するのが当たり前になった現在「待ち合わせ場所」という概念もなくなりつつあるが、一昔前、東京・渋谷の待ち合わせ場所といえば「ハチ公前」か「モヤイ像前」が定番だった。あまりにそのイメージが強く「モヤイ像=渋谷」と認識している人が多いだろうが、東京にモヤイ像があるのは、渋谷だけではない。ここで紹介するのは、すべて東京にあるモヤイ像である。

新島のモヤイ像 提供:新島村産業観光課
新島のモヤイ像 提供:新島村産業観光課

 上の写真はモヤイ像発祥の地である新島のもの。新島では「舫う(もやう/助け合う)」ということばが今でも使われており、同地の作家がイースター島の「モアイ像」を真似た像を作りこれを「モヤイ像」と命名して島に飾るようになった。

竹芝のモヤイ像 撮影:山出高士
竹芝のモヤイ像 撮影:山出高士

 そしてこのモヤイ像が、1978年に新島の東京移管100年を記念して竹芝と渋谷に、その後、蒲田駅前やお台場などに寄贈されるようになったのだ。

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蒲田駅前のモヤイ像 撮影:山出高士
渋谷のモヤイ像 撮影:山出高士

 なおモヤイ像は、新島で採掘される抗火石という軽いうえに加工しやすいという特徴をもつ珍しい石で作られている。

【前編を読む】下町情緒たっぷりの「坂道」、渋谷ではない「スクランブル交差点」? 意外と知らない“東京名所”を探訪すると…

見つける東京

岡部 敬史 ,山出 高士

東京書籍

2021年7月5日 発売

「モアイ像」と「モヤイ像」の違いって!? 渋谷だけではない…東京各地の「モヤイ像」を巡ってわかった“意外な史実”

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