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特徴の一つは、三頭身のやわらかい印象のキャラクターたちと、顔の判別できない遺体や飢えとケガに苦しむ描写といった、壮絶な戦闘のギャップ。作者である武田一義氏は、「逆に絵柄がリアルだと手加減した描写になる。それは本意ではなく、起こっている残酷なことはリアルに描きたかった」(朝日新聞インタビューより)と語る。
戦争終結に気づきながら、やめられない戦闘
物語終盤、主人公たちは戦争が終わっているのにうすうす気付いているのに、戦いをやめたくてもやめられないという状況が続く。動き始めた歯車がおかしいと気づきながら、歯止めがきかない日々……。それは決して、過去のことではない。
その意味でも、戦った人々はあくまで“ごく普通の人たち”だった。死闘を描いた「ペリリュー 楽園のゲルニカ」について、その第1話をここに公開する。
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参考文献:朝日新聞デジタル「悲惨さは、デフォルメしない マンガ『ペリリュー』完結」2021年8月14日配信