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日本の対策は「強制力に欠ける面がある」

「緊急事態宣言が正にそうですが、日本の対策は国民への要請、自粛頼みばかりで強制力に欠ける面がある。昨年3月に新型インフルエンザ等対策特別措置法が改正され、コロナにも発令できるようになりましたが、緊急事態宣言の効果は薄れていった。しかし強制力を担保するためには『罰則』や『補償』がセットで必要となるでしょう」

ロックダウン中のニュージーランド

 ロックダウンについては次のように語る。

「人流抑制で一定の効果を期待できるが、その反面、個人の権利、自由を大きく制約する。また経済的損失も大きく、規制の実効性をどう担保するか、課題も多い。感染者数の減少にどれほどの効果があるのか、ロックダウンを実施した各国の状況を検証する必要がある。そのうえで国会を通して国民的な議論をする意義は間違いなくあります。最悪の事態に備える意味で『ロックダウン』という武器は用意しておいた方がいいと考えます」

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 9月10日発売の月刊「文藝春秋」10月号および「文藝春秋 電子版」では高橋氏の論考を掲載。これまでのコロナ対策を振り返り、「内閣感染症対策局」の創設やワクチン接種の義務化についての議論など、様々な提言を行っている。

文藝春秋

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国会でロックダウン審議を