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この曲を聞けばあの選手を思い出す…スワローズを支える移籍組が神宮を彩った「登場曲BEST10」

文春野球コラム ペナントレース2021

2021/09/16

 THE BEST HIT SWALLOWS! こんばんは、キクタヤスヒコです──。

 のっけから面食らわれた方、すみません。この番組(コラム)は、われわれ世代の青春時代を彩り、現在もBS朝日で放送中の音楽番組『ベストヒットUSA』のノリで、東京ヤクルトスワローズの選手の登場曲(出囃子)を紹介しようというものです。

 実は今年は『ベストヒットUSA』の放送開始40周年であり、司会の小林克也さんの生誕80周年。そこで僕なりのオマージュとして、番組内の「カウントダウンUSA」の形式で登場曲をランキングしていきます。え、広島県出身の克也さんはカープファン? そ、それはそれとして……いきましょう、カウントダウン・スワローズ!!

 ひと口に登場曲といってもその数は膨大。そこで “縛り”を設けました。今回は僕が取材をするようになった2010年以降、他球団からヤクルトに移籍してきた選手を対象にして、その中から独断で10曲を選びました。まずは10位から7位の発表です!

10位:煌めく瞬間(とき)に捕われて(MANISH)【井野卓】

 さっそく渋いところから来ました。1990年代にアニメ『SLAM DUNK(スラムダンク)』のエンディングテーマとして使われていたこの曲を出囃子にしていたのは、そう、2014年オフに巨人から移籍した井野卓選手(現ヤクルトスコアラー)です。

 選曲の理由を聞くと「スラムダンク世代なんで」と笑っていた井野選手ですが、昨年限りで現役を引退。今シーズンからは「井野さんが引退した時から(登場曲は)これで行くって決めてました」という原樹理投手によって受け継がれています。

9位:ひまわり(遊助)【内川聖一】

 現役最多のNPB通算2182安打(9/14現在)を誇る内川聖一選手が打席に入る時、緊迫した状況であってもどこか空気が和らぐ。そう感じるのは「遊助」こと俳優の上地雄輔さんが歌う、この曲が流れるからかもしれません。

 現在はヤクルトの打撃投手をしている松井光介さんも現役時代にこの曲を使っていて、これは松井さんと上地さんが横浜高校野球部の先輩・後輩という関係があってのことだったようです。今年、久しぶりに「♪青~い空と雲~」という歌声が流れるのを聞いて、思わず「懐かしい!」と思ったものです。

オリックス時代からの出囃子を続けて使っていた坂口

8位:ヒノマルパワー~君の力~(MUNEHIRO)【坂口智隆】

 2016年に移籍してきた坂口智隆選手が、オリックス時代から続けて出囃子にしていたのが、この曲。歌っている「MUNEHIRO」とはタレントの鈴木紗理奈さんで、坂口選手はタイプの女性として彼女の名前を挙げたこともあるとか。

 現在の登場曲『believe』(lecca)も、坂口選手の心情が感じられるような歌詞に惹かれるところがあるんですけど、この『ヒノマルパワー』のにぎやかな感じが好きだったので、今回はこちらを選びました。

7位:心の空(嵐)【鵜久森淳志】

 惜しまれつつも昨年末に活動を休止した嵐のこの曲を聞くと思い出すのが、2017年4月2日のDeNA戦で鵜久森淳志選手が放った代打満塁サヨナラホームラン。球団史上35年ぶりとなる劇的な一発の前に流れたのが、日本ハムを戦力外になってヤクルトに“拾われて”以来、出囃子にしていた『心の空』でした。

 鵜久森選手がヤクルトに在籍した3年間で打ったホームランは計5本。でも、そのうち2本が満塁弾ってすごくないですか? その他にサヨナラヒットもあり、在籍期間は短くともファンにとってはこの曲と共に忘れられない「スワローズ戦士」です。続いては6位から4位です!

6位:Bolero(Def Tech)【大引啓次】

 この曲を聞くと、今でもちょっと胸が締め付けられるような気分になります。それはヤクルトが14年ぶりのセ・リーグ優勝を成し遂げた、2015年シーズン終盤の“空気”を思い出すからです。

 ヤクルトの取材を始めて以来、初めての優勝が近づく中、見ているだけの立場であっても独特の緊張感を覚えていたあの頃。この年にFAでヤクルト入りした大引啓次選手の出囃子だった『Bolero』は、僕の中では当時の空気感と今もリンクしています。