河野氏は2016年10月のブログで「男系、女系に関わらず皇室の維持を図るべきだ」と主張。「脱原発」の持論でも知られる(読売新聞9月9日)。しかし《河野氏は争点化を避けるため、持論をトーンダウンさせている》(同)。
河野氏と8日に面会した青山繁晴参院議員によると、
《河野氏は「誤解がないように伝えたい。自分は女系天皇容認論者ではない」と訴えた。河野氏はこの日、安倍氏とも面会し、同様の見解を伝えたとみられる。》(同)
出馬会見の翌日(11日)の各紙の見出しは保存版レベルで興味深かった。
『持論封印 保守に配慮』(毎日新聞)
『「異端児」河野氏、持論を封印』(朝日新聞)
読売新聞は『河野氏が出馬表明 「原発再稼働が現実的」』。むしろ原発推進派が立候補したみたいで面白かった。
気に入らない報道は「フェイクニュース」
河野氏と言えばこちらもある。
『河野大臣、ツイッターのブロック「問題ない」SNS上でも礼節求める』(朝日新聞デジタル9月7日 )
ツイッターでアクセスを制限する「ブロック機能」をたびたび使っている理由を記者団に問われ、「実際に道などで通りすがりに見知らぬ人を罵倒するようなことはやらないと思うが、SNS上ではそういうことがかなり頻繁に起きている」などと説明。誹謗中傷に悩む人がいるとして機能を使うことの正当性を強調した。
私は政治家でも誹謗中傷や罵詈雑言、とんちんかんなリプライ(いわゆるクソリプ)が飛んできたらブロックしてもいいと考えます。たかがツイッターですから。しかし河野氏に問われているのはそこではない。論点ずらしをしている。河野氏は自分から積極的にエゴサーチして批判や論評、疑問を言う人をブロックしているのだ。河野氏は直接絡んでない人も遠ざけているのです。
そのうえで気に入らない報道を「フェイクニュース」と発信したらどんな「効果」を生むか?
※例 河野太郎防衛大臣「フェイクニュース。」ツイートの“本当の怖さ”「イージス・アショア」配備計画を停止
批判・論評者を封じた空間で強いメッセージが発信されれば、自分に都合のいい世論形成を進めることにもなる。批判者を探してブロックした上でこういう使い方をするのは怖さしか感じない。もうたかがツイッターではない。