今ノリに乗る人気お笑いトリオ・四千頭身の頭脳こと後藤拓実さん。後藤さんが日常をシュールな目線で切り取った初エッセイ集『これこそが後藤』(講談社)が、話題となっています。‟これまでの後藤”や‟住まう後藤”をつづったエッセイから、「車後藤」をお届けします。(後編の「コント後藤」を読む。)
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衝動で車を買った話
今月も小説現代を書く時間がやってきました。
今月も達筆で読めないくらいでお送りします。パソコンですが。
というよりパソコンってすごくないですか?? せっかく小学生のころ硬筆習字習ってたのに最近全然字書いてないですもん。パソコンで打てば誰しもが読める字になるもんなぁ。感動。
そんなことはいいんですよ。
ここからが本題です。
僕ですね、車を買ったんですよ。
結構急に買いました。衝動です。衝動大事にしているタイプです。
車を手に入れてからの僕はものすごい生意気になりましたね。殴りたくなるくらいイキってますよ。
ドイツ産の車です。ドイツ産の車からサングラスかけて降りてくるんですよ。生意気でしょ。
セルフでハイオク入れているときの僕の顔ときたらものすごいですよ。用もないのに遠くを見つめながら入れてます。入れ終わったときに、あれこんなもんかもっと入るかと思ったな、とか言ってます。マジでうるさいと思ってます。
車でテレビ局に入るときにすごい緊張する
音楽は洋楽です。意味も分からず嚙み嚙みで口ずさんでますね。
そんなイキり後藤ですが、まだ完全にイキりきれてないというか。
というのもですね、車でテレビ局に入るときにだけすごい緊張しちゃうんです。事前にマネージャーさんに車両申請をしてもらって、テレビ局に入るときは、出演させていただく番組名と名前を警備員さんに伝えるのですが、ものすごい緊張するんですよね。なんだこいつイキりやがってと思われるのが怖くて。