結局あの選挙は、首相に謙虚さを促すイベントだったのでは説
「謙虚さ」というのは選挙後に他紙でも盛んに出てきたキーワード。毎日新聞は「衆院選後の国会 首相の謙虚さが試される」という社説を書いていた(10月29日)。
なんだかあの選挙は首相に謙虚さを促すためのイベントだったように思えてきた……。
謙虚さが問われるなかでも官邸主導は変わらない。なのでいよいよ党内でも「声が出る」ようになってきたのか。
新聞も思わず声が出てしまったのはこちら。
「首相『保育無償化』うそか」(毎日新聞 11月8日)
《安倍晋三首相が衆院選で力を込めて訴えた「幼児教育・保育の無償化」を巡り、政府は認可外保育施設を対象から外すことを検討している。これを知った保護者たちから、怒りと落胆の声があふれ出している。首相の「すべての子供たちに」という言葉はうそだったのか》(引用文はデジタル版のもの)
政府側の言い分としては「無償化の対象にすることで政府が認可外施設の利用を推奨していると受け止められかねない」というものだが、選挙後に一転したのは事実。
東京新聞は「おかしくないですか」
東京新聞はツイッター上で驚きや反対の声が広がっている様子を伝えた。
「#子育て政策おかしくないですか 共感 拡散」(11月10日)
《待機児童の解消を訴えてきた東京都内の市民グループは「#子育て政策おかしくないですか」をキーワードに拡散を呼び掛け、除外に反対して保育の充実を求める署名活動を開始。著名人らも続々と賛同を表明している。》
《政府の姿勢にツイッターでは「さらに認可園を優遇してどうする」「あまりに不公平で黙っていられない」といった声が続出。幼児の保護者らでつくる市民グループ「希望するみんなが保育園に入れる社会をめざす会」は署名活動をホームページで始めた。》
これで慌てたのか、
「認可外保育施設も無償化の方向……3~5歳児対象」(読売新聞デジタル版 11月10日)
《政府は、安倍内閣の看板政策「人づくり革命」実現に向けて近くまとめる2兆円規模の政策で、3~5歳児の幼児教育・保育無償化については認可外保育施設も対象とする方向で調整に入った。》
まるで選挙で言ってしまったことの「始末書」を書かされてるみたいだ。果たして「人づくり革命」は成就できるのか?