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2021/11/28

歴代監督の半数が音盤デビュー

 前段で「これで“過去に音盤をリリースした実績のあるファイターズ監督”がまたひとり増えた」と頭に浮かんだと書きました。1974年に日本ハムファイターズが誕生して以来、歴代の監督は新庄BBで12人目となりますが、実にその半数の6人が音盤デビューを果たしています。

 就任順でいうと、中西太は1989年、大沢啓二は1993年、大島康徳は1978年にそれぞれ7インチレコードシングルを、トレイ・ヒルマンは2004年にCDアルバムを、栗山英樹は1992年にCDシングル、翌1993年にはCDミニアルバムをリリース。厳密にいえば監督在任中のリリースは大沢親分とヒルマンの2人だけなのですが、結果的に音盤リリース実績のあるプロ野球監督がこれだけ同一球団に集結している、というのは、野球レコード収集家として看過できないものがあります。私がファイターズファンだから、というのではなく。

中西太『おい!!』 太っさんがU.K.パンクロックに感化された……わけではなく、亭主関白な夫が不器用気味に糟糠の妻へ感謝の気持ちを伝えるしんみり演歌。画像ジャケの直筆サインは2013年10月19日に開催された近鉄バファローズ東京応援団OB有志主催の「10・19川崎球場ロッテ×近鉄25周年」イベントにゲスト出演された際にいただいたもの
大沢啓二『がんこ親爺の目に涙』 親分のフェイバリットソング、北島三郎『歩』や美空ひばり『柔』をどこか彷彿とさせるメロディで“愛娘が嫁ぐ日を迎えた父親”の心境を吐露する切なげ演歌。果たして親分は孫娘・大沢あかねの結婚式でこの曲を披露したのだろうか
大島康徳『勝利の叫び』 1978年に「中日ドラゴンズ球団歌」として制作。メインボーカルは朝倉隆で、ジャケ写にいる大島氏をはじめ当時のドラゴンズの主力5選手はコーラス参加だから、これを音盤デビューとするのはちょっと違うのかも知れないが敢えて入れさせていただきたい。長年の闘病生活、本当にお疲れ様でした
トレイ・ヒルマン『Candy Canes and Christmas』 北海道移転後最初の日本一胴上げ監督となったヒルマンが監督在任中に自主制作したクリスマスソング集。アルバム冒頭で「キャンディ・ケインの物語」を読み上げるのは当時ヒルマン氏専属の通訳で現在はチーム統轄副本部長兼国際グループ長の岩本賢一氏
栗山英樹『好敵手』 現役引退後、野球解説者になって間もない時期に親交のあったさだまさしからの詞・曲提供を受けてリリース。さだ氏とファイターズの関係といえばチャンステーマ『北の国から』やグレープ時代の曲『朝刊』の歌詞に元監督・高田繁が登場するなどが挙げられるが、さだ氏ご本人は九州・長崎出身でパ・リーグではホークスファン
栗山英樹『フォー・シーズンズ』 タイトル通り“四季”をテーマにしたミニアルバム。収録のほとんどの楽曲は大滝詠一に影響を受けたという岩崎元是が手掛けており、特に1曲目の『天使というより魔法使い』は“栗さんは天然色”としか言いようのない出来栄えとなっている
CDの歌詞ブックレットの表3は“上半身裸で森林浴する栗山英樹”。何とも趣のあるショットだ

 12球団を見渡しても、歌う監督がこれだけ揃っているチームはないんじゃないかなあと思いますが、これを書いている今現在、きっちりリサーチしていないので分かりません。そもそも、太っさんは西鉄・阪神、大沢親分はロッテと他球団の監督も歴任していますから、複数のチームの監督経験者をどのようにカウントするのか、また、大島氏のように楽曲へはコーラスのみ参加の場合はどのように扱うか。集計の枠組み設定には課題がありますが、それらがクリアできたなら、いずれどこかの機会に発表したいと思います。なんとなく、選手歌モノのリリース数が圧倒的に多い阪神タイガースかなあと予想します……。

 それにしても、白髪染めとかサングラスなど、新庄BBの動向は日々事細かく報道されていますが、彼の歌手デビュー盤について触れられていないのが不思議でなりません。私が見落としているだけかも知れませんが。

 ともあれ、ファイターズファンの皆さん、来シーズンは新庄BBとともに『最後に笑えたらいいね』!

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