(1)『がんに効く心の処方箋一問一答』(樋野興夫/健康人新書)
医療現場とがん患者の隙間を埋めるための対話の場として「がん哲学外来」を開設した順天堂大学医学部病理・腫瘍学講座教授の樋野興夫医師による言葉の処方箋。「自分ががんの診断を受けたとき」「家族ががんになったとき」「友人、知人としてできること」の3章に分け、「がん哲学外来」に来る人たちの共通した悩みをQ&Aスタイルで紹介。不安や悩みの解消に役立つ1冊です。
(2)『24時間ぜんぶ幸福にしよう』(トニー・ジーリー/ディスカヴァー21)
幸福感をはぐくむ、ひと言アドバイス集。闘病中、不安が強い時や、副作用や後遺症に悩まされている時は、長い文章をなかなか読む気持ちにはなれません。本書は、仕事、家庭、人間関係、お金などをテーマに、日常がちょっぴり楽しくなるような、気持ちが自然と前を向くような実践的なポイントが、短い言葉で簡潔に綴られています。当たり前と思いがちなことを改めて活字で見ると、ストンと心に落ちる、そんな感覚を味わえると思います。
(3)『麹で甘酒料理帖』(伏木暢顕/アールズ出版)
米と米麹さえあれば、水を加えて炊飯器で手軽に作れる「甘酒」を、調味料として使う料理を紹介しているのが、この「麹で甘酒料理帖」です。免疫細胞の70〜80%は、腸で作られるのをご存じですか。発酵食品の「甘酒」を料理に用いると、1. タンパク質の消化を助ける、2. うま味が増しておいしくなる、3. 腸内環境が良くなり免疫が高まるなど、ウレシイことが満載です。免疫が上がれば、さまざまな病気に対する抵抗力がついて風邪も引きにくくなり、まさにいいこと尽くし。おいしく食べて元気に働くための身体をつくる、腸内環境改善レシピ集です。
(4)『読むだけで深〜い眠りにつける10の話』(菊地克仁ほか/あさ出版)
質のよい睡眠を得るにはどうすればよいのか。科学的に紐解いた解説本よりも、読んでいるうちに眠くなり、いつの間にかグッスリ。そういう本のほうが、不安感が強い人でも手に取ってもらいやすいのではないかと思って選びました。10の話は1話10ページ前後と短く、「顕在意識を抑え、潜在意識にストレートに入り込む"エリクソン催眠”をベースにした自己暗示文」で構成されています。音声ダウンロードの特典付きで、読むのではなく、耳から聴いて休むのもよし。「ホントかな」と思いつつ、試してみるのも楽しいのではないでしょうか。
(5)『365日ハワイ一周絶景の旅』( TABIPPO 編/いろは出版)
ハワイの絶景スポットを、写真と短い文章で1日1ヵ所。日めくりカレンダーのような感覚で365日楽しめる写真集。今日はどんな場所だろう。自分の誕生日はどこが紹介されている? 治療が終わったらこの景色を見に行きたい。 次の休暇はこのビーチでバカンスを満喫するぞ! そんなワクワクするような気持ちが湧いてくる1冊です。
「樋野先生の本をもっと読んでみたい」「私はヨーロッパが好きだから、パリの写真集を探してみよう」等々、これをヒントに、今、あなたに必要な言葉や本との出合いがさらに広がることを願っています。