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「あれでお役に立っているのでしょうかね」秋篠宮さまと黒田清子さんゆかりの研究所“経済的窮状”に、上皇さまと美智子さまが仰ったこと

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2021/11/16
note

美智子さまは「あれで、お役に立っているのでしょうかね」

 皇后陛下からは、「紀宮は毎週、山階へお伺いしているのですが、私は、ほとんど何をしているのか詳しくは知りませんでした。本日初めて、具体的にお聞きでき、研究所でどのような生活をしているのかが分かり、大変ありがとうございました」というお言葉があった。お兄様の秋篠宮殿下が総裁をされていることにお礼を申し上げると、「あれで、お役に立っているのでしょうかね」とほほ笑まれたのが印象的だった。

 会も終わりに近づき、ご退出されかけた陛下は、もう一度私のところへ戻られ、「所長、研究所は大変だそうですね」とおっしゃられた。私は、陛下の優しさにただただ恐縮して、「大変ですが頑張っています」と繰り返したのである。

2005年11月15日、結婚式後の記者会見での黒田慶樹さん、清子さん ©JMPA

 その数年後、園遊会にお招きを受ける機会があった。私が隅の方でかしこまっていると、陛下は近づいてこられ、「所長、研究所は最近どうですか?」とお声かけいただいた。私が直立不動で条件反射のように「大変でございますが頑張っております」とお答えしたのは言うまでもない。

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(「文藝春秋」2019年5月号より)

「あれでお役に立っているのでしょうかね」秋篠宮さまと黒田清子さんゆかりの研究所“経済的窮状”に、上皇さまと美智子さまが仰ったこと

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