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 きのう(12月6日)読売新聞に出た世論調査では『水際対策「評価」89% 内閣支持上昇62%』だった。

 岸田氏といえばポスト安倍の禅譲を期待してのいじらしい振る舞いを含め(アベノマスクをずっと着用していた)、その政局勘の無さや勝負弱さ、フニャフニャ感を指摘されていた(すいません、フニャフニャ感は私が言っていました)。

「意外と決断できる」理由

 しかし就任からこれまでの流れで「意外と決断できる?」という声も聞く。では、岸田文雄は本当に決断するキャラに変わったのか。どうしても気になったのでベテランジャーナリストに聞いてみた。すると、

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「岸田さんは自分が考えないことを決断したら決断が早くなった」

 え、それどういう意味ですか。

「周囲に任せているということです」

「反面教師」にされる菅義偉 ©文藝春秋

「周囲」とは木原誠二官房副長官、嶋田隆首相秘書官、秋葉剛男国家安全保障局長、栗生俊一官房副長官の4名だという。役職からしてもブレーンにもなる立場であるが、首相が「決めないことを決めた」のが「スピード重視」の正体かもしれないなんて、これも岸田マジックではないか。

岸田マジックには厳しい声も

 そんな岸田政権だが「新しい資本主義」というフワッとしたスローガンを掲げたあとにクーポン5万円が出てきて「観客」が困惑するマジックもかましている。岸田らしさを十分発揮している。やることがすべてウケているわけではないのだ。先日は衆院選で完膚なきまでに落選した石原伸晃氏を内閣官房参与に起用するという謎のマジックを披露し、「観客」からはカネ返せと言われている。

 しかしこんな予測もできないだろうか。年を越して野党も今みたいな感じなら、岸田政権も野党もどちらもピリッとしないまま参院選になり、何もしないまま岸田氏が勝っちゃう可能性。まさにマジックである(この場合はタネも仕掛けもない)。

 ひとつだけ注目したい野次馬案件をあげると、首相にとってのザワザワは「党外より党内」にあるのではないか。それは安倍元首相である。というのも最近の政治面を見ているとあることに気づく。まずこれを読んで欲しい。