『政府と自民の風通しを良くしたい…「政高党高」目指す首相、麻生氏・茂木氏と頻繁に会談』(読売オンライン11月23日)
《岸田首相が、自民党の麻生副総裁、茂木幹事長と頻繁に会合を重ねている。政策決定が首相官邸主導で進む「政高党低」から脱却し、政府と党で緊密に連携して歩調を合わせる「政高党高」を目指す考えだ。》
この風景をタブロイド紙が書くとどうなるか。
『岸田首相が“安倍外し”着々 麻生氏&茂木氏に急接近で政権の後ろ盾は「3A→AM」に』(日刊ゲンダイ11月24日)
「麻生、茂木両氏に接近して“安倍はずし”を仕掛けた岸田首相は、なかなかの策士です」という関係者のコメント付き。首相就任直後は安倍氏の影響から逃れられないと思われていたのに?
私は先ほどのベテランジャーナリストに「タブロイド紙で“安倍はずし”って書かれてますがホントなんですか」と聞いてみたら「この動きは確かにある」という。しかし「安倍氏も政調会長の高市さんを通して今後巻き返してくるとの見方がある」と。なんだか自民党内の闘争のほうが盛り上がりそうではないか。
そんな状況においてとても興味深い「物件」を紹介しよう。
『さまようアベノマスク、倉庫を転々 今なお8000万枚 保管費用は6億円超にも』(東京新聞Web12月3日)
アベノマスクをめぐる「決断」は?
最近になってメディアに公開されたアベノマスクの現状が話題だ。各紙が取材していた。これまでの保管費用は6億円を超え、今後もさらにかさむ。会計検査院からも注意を受けている。
では、なぜ保管を続けているのか。この記事では捨てることになれば安倍氏の失敗を認めたことになり、捨てられないのでは? と指摘されている。
これを読んで思った。
かつてアベノマスクをつけて忠誠をアピールしていた岸田首相だが、もし「岸田対安倍」がこのあと激烈になるなら一つの決断も予想できる。アベノマスクを処分するという決断である。おそらく世論には支持されると思うが、岸田氏やその周辺がこんな“ケンカ”を安倍氏に仕掛けることができるのだろうか。
「意外と決断できる首相」に本当になれるのか、やはりこの話題には触れずに終わるのか。ちょっと注目したい。