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人目を避け、誰も傷つけず、速やかに盗みを実行する満井被告のおきて。

そのほかにも、日没から午後9時の間に空き巣を行うことや、タンス預金をする高齢者を狙うこと。
さらには、限られたコミュニティーの地域だと顕著な「無施錠の家」にも狙いを定めていた。

被害にあったお宅を取材

実際に満井被告が空き巣に入ったお宅を取材してみると...

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被害者の男性:
(外から)帰って来て、座って、ふと見たら、ここが開いていたので。違和感があったのでカーテンを開けたら、ここのカギが開いてたんですよね

満井被告は「無施錠の家」にも狙いを定めていた

この男性は、2019年の11月、満井被告に空き巣に入られ、現金約55万円の被害を受けている。

被害者の男性:
ここの引き出しに、封筒で25万円前後が入っていた。それと、この下に500円玉貯金をしたのを1個、貯まったのがあったので、それを置いていた。それもなくなっていた。(500円玉貯金の総額は)30万くらいです。お金だけがなくなってた。
(この引き出しには)通帳とか入れてた、印鑑とか。そういうのは手を付けてなかった

満井被告は現金だけを盗み出した

家に防犯カメラはなく、事件当時、被害者の男性は留守。
庭は整理されている。
満井被告は、見事におきてどおりの盗みに入ったとみられる。

いくつかの特徴に当てはまる家をターゲットにしていた

令和の大泥棒、ついに御用

その後も盗みを続けた満井被告だったが、警察の地道な捜査により身元が特定され、2021年6月、ついに逮捕となった。

満井被告は長期間にわたり空き巣を続けていた

逮捕後、満井被告は被害者に謝罪の手紙を送っていた。

「もう二度とこのような卑劣な犯罪は、犯さない。人さまに迷惑をかける様な事は一切しないと必ず約束します」

満井被告が被害者に書いた手紙

12月7日の判決で、福岡地裁飯塚支部は「強い犯意に基づいたもので悪質な犯行」と断罪。
そのうえで「常習性は極めて顕著で、規範意識の問題性は著しく、厳しく非難されるべきもの」として、懲役2年6カ月の実刑判決を言い渡した。

裁判所は懲役2年6カ月の実刑判決を言い渡した

空き巣に入られないようにする「工夫」とは

こうした空き巣に遭わないためには、どうしたらいいのか。
総合防犯設備士によると、まずは「戸締まり」だとしている。
具体的には、1ドア2ロック。
元々の鍵に加えて、もう1つの鍵を窓の高い部分に加えることを勧めている。
侵入者は鍵を開けるために身体を伸ばす必要があり、犯行中に人の目に触れるリスクが高まるというのだ。

また、疑似在宅も推奨している。
たとえ留守でも常夜灯をつけたり、テレビをつけたりするなどをして、家に人が居ると思わせることが重要なのだ。

帰省などで長期間家を留守にすることが多くなるかもしれない年末年始。
不在と思われない様にすることが大事だといえる。

(テレビ西日本)