「薬は近年使っていない」→「薬は飲みますよ」
――YouTubeにアップされている動画と、今ご覧になっていただいたような歩く動画とのイメージの乖離が、「歩ける」という評価に繋がったのではと思うのですが。
「はっはっは……。もうそれを言われちゃうと、私の身体障がい者としての……なんていうかな。私、車いすがなければ生活できませんからね。だからその、言ってる意味が理解できないんやけど、例えば10メートル歩けたら車いす使っちゃだめなの、ということになるじゃないですか。それがすごい嫌なの。けど実際、立ち上がりとか大変ですから。ひょっとしたらトラムセットが効いてたのかもしれないし」
――最近は副作用の強い薬は飲まれていないとお手紙にありました。
「薬は飲みますよ。痛み止めは当然飲まないと、そんなの。薬箱見てもらえばやけど、痛み止めだらけです。あんなのを飲んで、それで痛みを止めているという状況ですかね。きつい薬は飲んでません」
――最近強い薬を飲んでないから、随分前の動画なんじゃないかという話だったと思うのですが。
「僕はそう思います。あんなに、ぱっぱっぱっ、と歩けるんやったら、だいぶ前の動画かなと思ったんやけど」
――でも実際は20日前の動画です。
「病院行く時は車をおいて、杖をついて行っていますから。その動画はないんですか?」
――薬も飲んでらっしゃった?
「うん、あ、いや薬は毎日飲みますよ。強くない薬を、そうですね。うん」
「杖をついたら歩ける」が…?
――毎日薬を飲んでたら、毎日あれぐらいは動けるということですか?
「いやちょっと、難しいね……」
――この日は特別調子がよかったということでしょうか?
「いや、特別調子がいいっていうか、もうそれをせなしゃあない、って時だけやね」
――自動販売機で飲料水を買うのに焦っていたということでしょうか?
「もう、水分が足らないとちょっと困るんで」
――生活上、車いすは必要だと思うんですが、一部でパフォーマンスと言われていることについてどう思いますか。
「心外です。見られました? 私の手術歴とか。すごい長い時間かかって、やっとここまできたって感じなんですね。そのためにすごい努力してきたわけですよ。それはみんなが信じられないぐらい頑張ってきたし、パフォーマンスなんてレベルじゃないです。どうしても偽者の障がい者にしたいわけやな。言ってるじゃないですか、歩けないわけじゃないですって。周りの人は僕が杖ついてるの何人も見てますよ。別に隠しているわけじゃない」