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「大学では絶対1番」17歳東大刺傷犯「東大理三」への熱望と絶望

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成績は下降し、高校入学組の生徒が学年1位に

 さらに、Aは生徒会長選挙にも立候補している。

「それも、理三の推薦が欲しかったからだと思います。ただ、実際は数学オリンピックや物理オリンピックの日本代表レベルにならないと、東大の推薦なんて取れません。掃除係なんてやっても正直、無駄だと思いましたが、彼の理三への執着は凄まじく、他の学校には目もくれなかった。彼が一日の予定を書いたメモを見たことがあるのですが、家に帰ってから寝るまで、ぎっしりと科目ごとに勉強内容が書かれていました」(同前)

東大前駅の構内では放火を試みた ©鈴木七絵/文藝春秋

 だが、高2に入り、Aの成績は下降していったという。

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「順位が二ケタからも離れ、130位くらいに落ちてしまった。そこに加えて、去年11月の実力テストで、1年の時に同じクラスだった高校入学組の生徒が学年1位になったんです。それが彼を刺激してしまったのかもしれません。彼がもっと視野を広く持って、理三だけじゃなくて他の大学にも目を向けていたら、こんな事件も起こさなかったんじゃないかと思います」(同前)

 Aは逮捕後、「東大理三合格はおそらく無理だ。それならば自殺する前に人を殺して、罪悪感を背負って切腹しようと考えた」と供述している。

©鈴木七絵/文藝春秋

 1月19日(水)12時から配信の「週刊文春 電子版」及び1月20日(木)発売の「週刊文春」では、Aが授業中に手首を切った事件、「勉強が自分を苦しめた」と書いた卒業文集の作文、生徒会長選挙に立候補した際に不評を買った公約の内容、校内イベントで魅力を熱弁した優等生女優の名前、同級生女子に交際を申し込んだ時の唐突な発言、彼が育った家庭環境などについて9ページにわたり詳報する。

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