「文春オンライン」取材班が入手した花畑牧場と札幌地域労働組合が妥結した和解協定書には、ベトナム人従業員側の希望が全面的に取り入れられ、以下のような取り決めがなされている。
「会社は、雇用するベトナム人労働者に対する、水道光熱費の値上げから始まる一連の対応が不適切であったことを認め、ベトナム人労働者に対し謝罪する」
「会社は、ベトナム人労働者が行ったストライキへの200万円の損害賠償請求、および組合員3人への刑事告訴について、理由がないことを認め、これを取り下げる」
「会社は、本件紛争の解決金として●●●●、●●●●および●●●●に対し以下の金員を支払う」※伏字は元従業員3人の名前
「会社は、自社のホームページのトップ画面に、ベトナム人労働者に対する一連の不適切行為への謝罪文を1週間掲載する」
話し合いに同席した札幌地域労組の鈴木副委員長は、文春オンラインの取材にこう答えた。
「田中社長は潔く『申し訳ありませんでした。これからも相談に乗ってください』と、誠実に謝罪をされました。ベトナム人従業員の3人が求めていたほかの要求もほぼ認められ、和解成立となりました。和解を伝えたら、飛び上がるように喜んでいました。3人は日本を気に入っていて、今後も日本で仕事をしてベトナムの両親に仕送りをしたいと思っています。就職活動も始める予定だそうです」
日本を夢見てベトナムからやってきた3人の訴えが認められる形で騒動は決着した。花畑牧場は「外国人労働者に対する不適切な対応を真摯に反省し、再発防止に努める」という。
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