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戦争は「ウクライナ人の罪への報い」?

 歴史上、キリスト教会は恵まれない者たちに温かい手を差し伸べてきた。

 だが、ウクライナ国内にあるロシア正教会では、避難民たちへの援助を断るところも多くある。古川氏は、東部地区から逃れてきた避難民が体験した、こんなエピソードを紹介する。

〈(避難民が)歴史的な大修道院に支援を求めに行った。ところが、「避難民を収容する場所はない」と冷たくあしらわれた。

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 その大修道院の司祭は、今回のロシアの侵攻について、こう言い放ったという。

キーウのペチェールシク大修道院

「この地(ウクライナ)の人々は罪深い。これ(戦争)はその罪に対する報いだ」

 たまらず「子供や女性を殺害しているプーチンこそ悪魔ではないのか」と反論すると、「プーチンの過ちではない、神がお決めになったのだ」との答えが返ってきたという。〉

 だが、ここ数週間、さすがにこのような事態を見かねたロシア正教会の聖職者たちから、異論が巻き起こっている。はたしてプーチン大統領とキリル1世の一蓮托生の関係は、どうなるのか?――「文藝春秋」2022年5月号(4月8日発売)、および「文藝春秋 電子版」では古川英治氏のレポート「プーチンが心酔するロシアの怪僧」を9ページにわたり掲載している。

文藝春秋

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プーチンが心酔するロシアの怪僧