さまざまなストレスを口にして「バレーボールを辞めたい」
取材を進めると、中学校入学後から準奈さんが人間関係に思い悩んでいたことがわかった。準奈さんが通っていた中学校は4つの小学校から生徒が集まる。1学年は4クラスだった。母親が振り返る。
「今思うと入学してから誰にも相談せず、一人で悩んでいたのかなと思います。中学校では立候補してクラスの学級委員をしていました。『みんなから好かれて、人気者で』と言ってくれる方もいますが、みんなと仲良くというよりは、どちらかというと数人の仲のいいお友達と一緒にいるタイプの子でした。学校での愚痴を話すことは多くはありませんでしたが、中学校に入学してまもなくすると、友達からくせ毛のことを『ブロッコリー頭』と陰口を言われていたことを知って落ち込んだり、学校の創作ダンスの授業で『グループの中の2人がまったく言うことを聞いてくれなくて、先生に相談してもグループを変えてくれない』と、困った様子で話してくれたこともありました。
それまで一度も愚痴をこぼしたことがなかったバレーボールの部活でも、昨年の11月か12月頃に『部活がおもしろくない。もっとちゃんとやりたい』と珍しくネガティブなことを言い出しました。娘はバレーボールに関しては疑問に感じたことはしっかり意見を伝える性格で、『強くなりたい』という一心で、1年生ながらに練習方法について、顧問の先生との交換ノートに物足りない思いを綴っていました。ときには『バレーボールを辞めたい』と初めて言い出したときもありました。また、昨年秋の合唱祭では、せっちゃんが助監督となり、ソプラノパートを担当していました。練習のときにクラスをまとめようと一生懸命やっていたようですが、アルトパートの一部の子たちから『調子に乗っている』と文句を言われて辛いと話してくれたこともありました。合唱では練習を重ねる度にストレスを感じていたようです」