5月24日、新型コロナウイルスに関連する持続化給付金などを国からだまし取ったとして約1550万円の詐欺罪に問われた経済産業省元キャリア官僚・櫻井眞被告(29)の控訴審が東京高裁であった。懲役2年6月の実刑判決を下した1審を支持し、控訴は棄却された。

 キャリア官僚として順当に出世するはずだった櫻井被告。実生活では“散財っぷり”が噂されるなど、派手な暮らしぶりが目立っていたという。一体どんな人物なのか。櫻井被告の素性を報じた「週刊文春」の記事を再公開する。(初出:週刊文春 2021年7月8日号、 年齢・肩書き等は掲載時のまま)

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 新型コロナウイルス対策の「家賃支援給付金」をだまし取ったとして逮捕された経済産業省キャリア官僚の櫻井眞容疑者と新井雄太郎容疑者。慶應義塾高校の同級生だった二人は、共謀してコロナ禍で収入が減った中小企業を装い、給付金を詐取した疑いがある。

送検のため麹町署を出る新井 ©共同通信社
櫻井は俯いたまま警視庁を後に ©共同通信社

 櫻井容疑者は2015年に慶應大学を卒業後、メガバンクに入行。当時から投資などで稼いだ金で、毎晩豪遊していたという。

 友人の一人が語る。

「彼は客単価5万円はする高級レストランを頻繁に訪れては、その様子をSNSに載せていた。毎晩のようにキャバクラやラウンジ、クラブに通ってはシャンパンタワーを作らせ、一晩で100万円ほど使っていましたね」

©共同通信社

 メガバンクを3年足らずで退社した櫻井容疑者は、18年に経産省に入省するまでの間も“乱痴気騒ぎ”を繰り返しており、小誌が入手した動画にはその一部が収められていた。