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「一番心配したのは警察沙汰への対応です」

「ドーピング検査の結果、『問題がありそうだ』と連絡が(NPBから)きた。一番心配したのは警察沙汰への対応です。でも警察は問題なしという判断だった。少なくとも大きな問題ではなかったように思います」

――新庄監督本人からどんな説明があったのか。

「ナイトゲームの翌日にデイゲームがある際など、身体がだるい時に疲労回復のためにサプリメントを飲んでいたと。メジャー(リーグに)いた頃から時々使っていたそうで、中身に何が含まれているかは知らなかったそうです」

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――注意はしたのか。

「禁止薬物の可能性があるので、今後は使わないようにと。彼は『不注意でした。申し訳ない』と謝っていましたよ」

――本当に不注意だったのか。

「彼と話をするなかで、意識的に(ドーピングを)やっていたという印象は一切、受けなかったです」

――日ハムではドーピングの対策をとっていなかったのか。

「啓蒙期間の2005年に、選手たちに何度も警告していました。使っているサプリメントがあれば、チームトレーナーに全部出して検査を受けなさいよと伝えていた。新庄の? それは提出されていなかったです」

――新庄監督がトレーナーに提出していれば、(陽性反応の)事態は防げたのではないか。

「可能性はあると思います。そういう点では、最初のころは、全てにおいて(球団の)対応に甘さはあったと思います」

――今振り返ってみてどう思うか。

「選手に(陽性が)出たときに、その時点で機構(NPB)が全部聞き取りを行うなど(発表まで)徹底すれば良かったんですけどね。それを当時は公表することなく終わっている。そういう点では球団も野球界全体の対応を含めて甘かったと思います」

新庄が使用した薬物の正体は何だったのか?

 警視庁からNPB、日本ハムに伝えられた結果は、「覚醒剤と成分がかなり近いアンフェタミン系の薬物」というもの。覚醒剤取締法等で規制されている薬物でなかったため、事件化されることはなかった。

 新庄監督が使用した薬物の正体は何か。