番組開始から2カ月で責任者が外れる異例の事態
その後、X氏には労務管理担当者や大野貢情報制作局局長による聞き取り調査が行われた。フジ広報にX氏によるパワハラ、A氏の自殺未遂、聞き取り調査などについて質問状を送ると、概ね次のように回答した。
「御誌の質問には当社の認識と異なる内容が含まれていますが、ご指摘があった番組CPの言動等に関しては、当時の状況など詳細を確認しているところです。社員・スタッフが働きやすい環境を整えることは、すべての番組や職場において重視しており、当該番組についても改めて適切なあり方を検討しております」
そして、6月8日「週刊文春 電子版」が12時に本件記事を配信した後の午後3時45分、『ポップUP!』を統括する大野情報制作局局長が、番組の全スタッフを局内にある大会議室に集めて対面式の会議を開いた。その場で、大野局長は、パワハラの詳しい状況についてはまだ調査中のためはっきりしたことは言えないとしたものの、労働現場における勤務体制についてスタッフに苦労を掛けていることを認め、今後の体制を次のように変更すると説明したという。
「記事の当事者になっているCPのXさんは一旦、番組の実務から距離を置いてもらうことになりました。明日から当面の間、情報企画開発部長にCP代行をしてもらうことになります」
別の番組スタッフはこう明かす。
「さらに『バイキングMORE』の元CPもプロデューサー業務を手伝うことになった。現場からの信頼は厚く、スタッフたちは喜んでいます」
また、今後、スタッフにも順番にヒアリングを行っていくという。4月の番組開始から2カ月で、責任者が実務から外れる異例の事態となった『ポップUP!』。今後の番組作りが注目される。
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