文春オンライン

《地上波完全復活》“SMAP時代の遺産”から脱した「新しい地図」の今後「稲垣は役者としてキムタクより上」「草彅は結婚して安定感アップ」「一番心配なのは香取で…」――2022年上半期BEST5

note

 そしてジャニーズ事務所からの独立前に、すでに俳優として高い評価を確立していたのが草彅だ。

技術はピカ一なのに“落ちこぼれ寸前”だった草彅剛

「草彅君の成功の最大の要因は、ジャニーズらしい美形じゃなかったこと。ツルリとした顔をしていますがエラも張っていますし、他のSMAPのメンバーと比べてもイケメン度では落ちます。だからか、若い頃から踊りでも歌でも真剣に取り組んでいました。

 技術はピカ一でしたが、若い頃は稲垣君、木村君が “ドラマ班”だったのに、草彅君は中居君、香取君、森君とともに“バラエティー班”として扱われていました。リーダーだった中居は別として、香取も森もドラマからも結構声がかかっていた。それに比べると、はっきり言って草彅君は“落ちこぼれ寸前”でした」(アイドル誌記者)

ADVERTISEMENT

草彅剛 ©文藝春秋

 しかし草彅は自分のお役目を一生懸命こなした。最年少の香取の面倒を見て、高校も堀越高校の芸能活動コースを3年間、無遅刻・無欠席の皆勤賞。成績優秀だったこともあって「堀越賞」を受賞した。

「曜日レギュラーだった『笑っていいとも!』(フジテレビ系)では、タモリさんに自宅に呼ばれるくらい可愛がられました。1998年から始まった『「ぷっ」すま』ではユースケ・サンタマリアにいじられながら、汚れの江頭2:50ともうまく絡んでいました。韓流ブームが来れば、一生懸命に韓国語を勉強して『チョナン・カン』(フジテレビ系)のMCを務めた。

 SMAPというトップスターなのに、腰が低くて、全てに一生懸命な草彅はスタッフからの信頼も厚く、みんなが応援したくなる男でした」(スポーツ紙デスク)

草彅剛(草彅の公式Instagramより)

「いいひと。」で花開き「任侠ヘルパー」で地位を確立

 その草彅の努力が花開いたのが、1997年の主演連続ドラマ「いいひと。」(フジテレビ系)だ。何ごとにも真面目で一生懸命な主人公はかなりの“はまり役”。その後も2003年に始まる「僕の生きる道」シリーズ、2009年の「任侠ヘルパー」(ともにフジテレビ系)で演技派としての地位を確立しました。

「2015年の『銭の戦争』、2017年の『嘘の戦争』は関西テレビ制作でしたが、今後もシリーズとして続いていくと思われました。それがジャニーズ退所で中断。しかし地上波復帰の流れで復活の動きもあります」(ワイドショー関係者)

 地上波復帰ではドラマシリーズの主演に期待がかかる草彅だが、その実力は舞台でも認められている。1999、2000年に主演した舞台「蒲田行進曲」を演出した故・つかこうへい氏からは「大天才。オレの想像を超えていた」と評価された。

大河ドラマ『青天を衝け』で徳川慶喜を演じる草彅剛 ©NHK

「2009年に泥酔して全裸公然わいせつ事件をおこしたときはメンタルが心配でした。真面目で、ストイックに考え込みやすい性格ですから。ただ、2020年12月に15歳下の女性と結婚して、そんな不安定さが払拭されている気がします。安らぎの場を見つけて、これからは自分のことに全力投球できるでしょう」(スポーツ紙記者)

関連記事