色々な事情があって子供とは会えなくなりましたが、親である私たちがもっとあの子の事を考えて話し合い、我慢しあっていれば違う未来もあったのかなと思う日もありました。しかし、それは私たちの勝手な思いであって爽彩さんや遺族の方々にはまったく関係のないことです。子供を自分の手で遺族の元へ連れて行き、謝罪させたい気持ちです」
「今、何を考えて、どう償って生きていくのか」を聞きたい
イジメから3年を経て、6項目のイジメについて、第三者委員会が認定したが、当時未成年だった加害生徒らが法によって裁かれることはない。
「人は過ちも犯しますし、失敗もします。でも、未成年では刑事事件として罰することはできません。でも、人として生きていく中で、罪を犯してしまった人間に罰則があるのは当然ですし、罰を受けなければ人は何も変わらないと思います。加害者にも辛いことはあると思いますが、爽彩さんがずっと天国で無念の思いのままでいるかもしれないと考えると、ご遺族の辛さは想像を絶するものがあります。
無責任な発言になってしまいますが、できるものなら法で子供を罰してもらいたい。自分と同じ血が流れている子供ですから、変わってほしい。野放しのまま、ネットで晒され続ける今の状態では本人のためにもならないと思います。子供には自分よりももっと辛い思いをして生きている人(ご遺族)がいることをしっかりと受け入れて、これから一生、爽彩さんのことを思いながらどうやって償っていくか考えてほしいです」
Mさんは我が子との今後の向き合い方について、こう続けた。
「初めて子供が産まれた時に親から言われた言葉を思い出しました。『自分の子供に限ってという考えは止めなさい。子供は嘘をつくこともある。大人だって嘘をつく。自分の子供を愛しているなら、親としては辛いけど時には疑いなさい』。その言葉の意味が初めてわかりました。子供とはずっと会っていないですし、話もできていないので『今、何を考えて、どう償って生きていくのか』を聞きたいです。取り返しのつかないことをしてしまったことに対しては、親としてずっと責任を感じています。子供が生きていくうえでどうにもできない時に、もし、私を頼ってくることがあれば、その時は力になりたいと思っています」
第三者委員会は死亡の経緯などをまとめた最終報告書を8月末までに提出するという。加害生徒たちはいまこの事件をどう受け止め、何を感じているだろうか。
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