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現地観戦は「いいカーブ」を狙え――ディープな箱根駅伝座談会 #2<br />

現地観戦は「いいカーブ」を狙え――ディープな箱根駅伝座談会 #2

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「見るだけじゃない、選手に声をかけたいんです」

ポール 僕もマニアさんと同じで全選手を見たいんですが、見るだけでなく声をかけたいんです。母校の後輩とか、ずっと応援してきた選手に直接、声をかけたい。

西本 しかもポールさん、体でかくて、沿道の観客の中でも、あたまひとつ抜けているから、声が本人に伝わるんですよね。

ポール そうですね。でもただ声をかけるんじゃなくて、ここで声をかけたらあいつは絶対元気になる、っていう場所に行って声をかけたいんです。

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西本 大手町のスタート直後は応援団や声援でかき消されて、声をかけても届かない。だからスタートのとき、ポールさんと僕はスタート裏でぶらぶら散歩してます(笑)。

ポール 僕は写真撮るわけじゃないので、最前列にいなくてもいいんです。だからニュースさんも持ち上げますし。

西本 そうそう、見えないときはポールさんがラグビーのリフトみたいにグンと持ち上げてくれる。

マニア 爆笑

西本 ロンドン世界陸上の競歩のゴールシーンを押さえようと、マニアさんを肩車して同じことをやったら、周りの外国人たちに「あいつら、クレイジーだ」って言われました(笑)。

見やすい場所を探したい ©文藝春秋

観戦は「いいカーブ」を狙え

西本 ひとつ現地で観戦するときのポイントがあって。これはマニアさんに教えてもらったんですが、「いいカーブ」を確保するといいです。テレビで見ると気づかないんですけど、レースの先頭は、まず中継車が来て、報道バスが来て、白バイがいて、それからやっと選手が来るんです。直線だと車の陰に隠れてほとんど選手が見えない。苦労して最前列を確保しても、ものの1秒で、誰が来たかも分からず通り過ぎて終わってしまうんです。

マニア それがカーブだと隊列が崩れますから。すごくきれーいに見えるんですよ。カーブのときは選手の足の筋肉も強めに出るので、かっこいい写真も撮れます(笑)。初心者におすすめするなら2区・9区の新子安のカーブですね。

西本 細かいカーブがあるので、複数のカーブで迎えうてる。京急線の新子安駅からも近いので移動も楽ですしね。

マニア しかも道路がめちゃくちゃ広いので、旗に邪魔されず、見やすくて、撮りやすい。車線が少ないほうが選手との距離が近いと思いがちですが、視界が遮られやすいので、観戦するなら広い道路のほうが見やすいですね。

西本 一番いいのは下ってきて、曲がるカーブだよね。

マニア それはありますね。藤沢の藤沢橋もいいんだけど、あそこは激戦区だからなあ。

ポール 6区はカーブで下ってるんだけど、勾配が急なので速すぎる(笑)。

西本 色々調べて自分だけの「いいカーブ」を見つけてほしいですね。あと、我々は現地観戦派ですけど、テレビでも十分楽しめるんですよ。これはあまり気づかれていませんが、日テレの中継はすごいんです。

マニア 完成しています。完成されすぎています。