「プロ野球ニュース」のスタジオも、何だか浮かれ気味でした。近々またありそうだと話していたら本当に出たとか、あともう1人は出るんじゃないかとか。8月27日、ファイターズのコディ・ポンセが今年5人目のノーヒットノーランを達成した日です。

史上87人目となるノーヒットノーランを達成したポンセ

 重鎮OB陣をしてそんなことを言わしめるほど、何かもう今年はノーノー達成もさほど珍しくない感じになっておりますが、ファイターズの投手だけに限ってみるならば1995年の西崎幸広にまでさかのぼる訳です。ということはもちろん「北海道日本ハムファイターズ」ではこれが初。ダルビッシュ有や多田野数人など、惜しかった!ということは何度かありましたが……。実に27年ぶりの快挙!

 これは翌日の道新スポーツは永久保存版です。いや待てよ。北海道新聞本紙も、かな。一般紙の野球記事にはスポーツ新聞とはまた別の味わいがあります。こういう目覚ましいことがあると、どーんと大胆に紙面を割くので他の試合が思いっきり割を食うという、極端な構成になるのもその1つ。

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各紙のノーノー記事を見比べてみた

 という訳で結局、道新スポーツと日刊スポーツとスポーツニッポンとスポーツ報知と北海道新聞と朝日新聞と毎日新聞と読売新聞をかき集めたのでした。ここまでやったのは初めてです。ファイターズ日本一でも一般紙までは集めなかったなと、買ったあとで気がつきました。「27年ぶり」の威力はすごい。

1試合を振り返るために8紙。かさばるけど全部とっとく! ©青空百景

 せっかくですから各紙をちょっと見比べてみることに致しましょう。まずはスポーツ新聞から。道スポは言うまでもなく、日刊もスポニチも、「ノーノー」「ポンセ」「快挙」等々の1面大見出しなのは見る前から判ります。どうなっているか楽しみだったのは報知でした。ここの1面はジャイアンツの定位置、とは実は限らない訳でして、他紙のように北海道ローカルが前面に出ることもまれにあるんです。ジャイアンツが負けで、かつ、ファイターズやコンサドーレが劇的にして意義ある勝ち方をしたなんていう時ですね。で、8月27日のジャイアンツは負けています。これはひょっとするとひょっとしますよ。

 と思ったら、「24時間テレビ45 愛は地球を救う」関連で1面は羽生結弦さん。しかしページをめくると2面3面の見開きで《82年ぶりシーズン最多5人目ノーノー!! 令和のポンセ》の大きな文字が躍っていました。そう来たか! そして北海道ローカル面に万波中正のホームランなどノーノー以外の部分の話。

 日刊は1面と最終面の見開き、とは言わないな、とにかく大きな1枚で2ページ分の展開です。あと2面の半分くらいもこの試合の記事で、北海道ローカル面はアマチュアスポーツのみ。スポニチは、ツイッターを見たら東京版はやはり2ページ続きの展開だったようなのですが、私がセイコーマートで買った北海道支局版は、まず1面、次に4面の半分ばかり、そして北海道ローカル面と、計3か所にわたっての掲載となっておりました。これはちょっと全体の把握がしづらいな。

 さあ真打ち登場、道スポです。ここはサンケイスポーツの外側にもう1枚ページをかぶせた形の新聞で、基本的に1面(たまに最終面)およびその裏側の2ページ分のみが独自紙面なんですね。で、1面《ノーヒッターポンセ》、2面《万波チームトップタイ13号ソロ》の大見出しですが、これだけだったらむしろ他紙の記事面積の方が大きいくらい。ただ、何しろノーノーなので、本体であるサンスポでも丸々1ページ以上を使ってます。これでトータル3ページ強、最も分量が多くなりました。