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国内では相当な個数が出回っている
国会関係者が話す。
「議員バッジは選挙に通るたびにもらえるため、ベテラン議員は多数のバッジを持っています。それを、予備用、地元用と上京時用などと分けたりしている。所定の金額を払えば購入できる仕組みで、返却義務も実質ありません。現役国会議員は700人余りで、選挙のたびにその数のバッジが支給されるわけですから、国内では相当な個数が出回っていることになります」
また、議員バッジにはデザインが似通った「OBバッジ」もある。現職国会議員になりすまして新幹線グリーン券を騙し取ったとして今年5月、逮捕された元参院議員はグリーン券購入の際にこのOBバッジを使っていた。
警備関係者が嘆く。
「そもそも入手も偽造も簡単なバッジで、国家の中枢への出入りを認めること自体がおかしい」
だが実は首都の警備の要である警視庁でも、数年前までは警視庁の英文の頭文字を模した簡単なデザインの通行証をかざすだけで、出入りできたのが実情だ。
警視庁関係者が言う。
「うちも大議論の末にカード認証を導入したが、国会議員の先生方にそれをお願いするのは……」
大規模な国葬を9月27日に控える中、軽微な警備では心もとない。