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 少年たちは男性に対して「俺の女に手を出しやがって。警察に言わないでやるってことはどういうことか分かるよな」「警察に行くか、100万円払うか」などと脅迫し、行動の自由を奪った。

 結局男性はプリウスを奪われたうえ、少年たちの1人の自宅に軟禁された。逃げられないように少年たちに見張られた後、朝になると“ある場所”に連れていかれたという。

16歳の少女と被害にあった男性が出会ったコンビニ ©文藝春秋

「近くのディスカウントストアに連れていかれ、男性はイヤホン3個やジャージ、サングラス、ピアスに花火など計18点、約12万7000円分の物を買わされています。22日の20時に解放されましたが、この間も少年たちは男性にATMで現金を降ろさせたり、消費者金融でお金を借りさせたりとやりたい放題。当然そのお金も奪われたと見られています」(同記者)

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「車は奪ったのではなく男性が差し出した」と否認する少年も

 男性は解放された後も警察に通報しなかったが、2日後の24日に少年たちの1人が男性のプリウスを運転していた際に職務質問を受けたことから事件が発覚。6人の少年少女が次々と逮捕された。

「少年と少女は川崎の不良仲間で、この行為を『パパ活狩り』と呼んでいました。どちらかというと『パパ活狩り』よりは『パパ狩り』の方が正確な気はしますが……。彼らは『簡単に稼げると思った』『パパ活をする男性にも負い目があるので、簡単に警察に行かないと思った』などと供述していますが、『車は奪ったのではなく男性が差し出しただけ』と容疑を否認している少年もいるようです」(同記者)

ツイッターに投稿された「パパ活」募集。「処女」の文字が見える

 6人の少年少女が企んだ犯罪はいわゆる「美人局(つつもたせ)」と呼ばれるもので、使い古された方法である。有名な方法にもかかわらず無くならないのはやはり男性の弱みにつけ込める“使い勝手のいい”犯罪だからなのだろう。

 実際に今回被害にあった男性も16歳の少女に手を出そうとした引け目から、百万円単位のお金と車を奪われても少女たちの言いなりだったのだろう。「社会的に抹殺されるよりは」と考えたのかもしれない。