「なんでこうなっちゃったのか本当にわからないです」
平川教育長は、「週刊文春」の第2弾以降、「官製談合」に関する説明を避け続けてきた。9月9日に行われた定例記者会見では、次のような場面があった。
会見で平川氏は「点検、確認を進めています」「調査対象が膨大でまだ終わっていないため、説明できない」「いつ調査が終わるとは明言できない」「今しばらく時間が必要となる点についておわびする」と、この場で詳細を説明できない旨を連発。記者から質問が相次いだが、事前に価格交渉をしたとうかがわせる疑惑のメールの存否についても答えなかった。
また会見でパンゲア側との会食の回数を問われると、こう語った。
「飲食だから、というようなことでもないと思いますので。そんなこと言ったら私、飲食できませんので。誤解のないように今後、気を付けていきたいと思いますけど、じゃあ何回やったからどうだということではない」
広島県は教職員に利害関係者との会食を禁じ、違反者には厳正に処分を科すと「倫理要綱」で定めている。
「パンゲアはもちろん利害関係者。厳密なことを言えば、教育長は特別職ですから処分を科される対象ではないでしょう。でも部下に禁じる以上、トップも当然気を付けるべきなのですが、なぜか“逆ギレ”していた印象です」(地元記者)
終盤に平川氏はこうも語っていた。
「正直こういう報道になって、なんでこうなっちゃったのか本当にわからないです。わからないんです」
約1時間に及んだ会見で「調査中」と回答拒否を連発した平川氏。そして、それは約80分に及んだ14日の県議会文教委員会でも同様だった。「官製談合」という法律違反の疑いを報じられて2週間。いまだ、説明をできない教育長を、広島県の先生や生徒たちはどう見ているのだろうか。
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