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DV、いじめに苦しみ「分け隔てなく接してくれる子ども」に癒しを求めた橋本被告
荒唐無稽な主張は退けられ、起訴された56件の事件すべてで有罪が認定された。懲役20年を言い渡された橋本被告はどのような生い立ちを持つ人間だったのだろうか。前出とは別の司法担当記者が解説する。
「今年の6月に行われた被告人質問で、橋本被告は自身の不幸な半生を語りました。アルコール依存症で小学生の頃に亡くなった母親からは『おまえなんて生まれて来なければ良かった』と言われ、父親からはDVを受けていたと明かしています。
小中学校ではトイレで水をかけられるなどいじめにも遭い、自殺を考えたこともあったといいます。そのため『分け隔てなく接してくれる子ども』に癒しを求め、『男の子と接している時は安心感やぬくもりを感じた』というのが小児性愛者になった経緯だとのことでした」
法廷で「心の底から反省している。二度と子供に関わる仕事はしない」と供述した橋本被告。弁護側は「再犯の可能性は低い」と懲役10年が相当としていたが、東京地裁が出した判決は懲役20年だった。これを不服として、橋本被告は9月5日付で控訴したことが明らかになっている。
仮に橋本被告の生い立ちに汲むべき事情があったとしても、男児たちが負ったトラウマはそう簡単には癒えない。