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長期間におよぶ粘り強い警察の捜査に、依田容疑者も自分が“捜査対象”になっていることを薄っすら感づいていた節もあったようだ。
「警察官から聞いた話では、依田容疑者は尾行に気づいている時もあったようで、その時は戦利品の雨がっぱを道端に捨ててまで逃げたこともあったとか。『気づかれている』とわかっていても盗みを繰り返すのですから、まさに、わかっているけどやめられない状態。雨がっぱへの執念を捨てきれない、依田容疑者の業の深さを感じますね」(同前)
「臭いを嗅ぐと興奮した」と供述する雨がっぱフェチも
こうした雨がっぱが盗難の対象になるケースは今回が初めてではない。2016年にも千葉県で女性が着ていた雨がっぱなど計80点を盗んだ男が逮捕される事件が発生している。逮捕された男は「小さい頃から興味があって雨がっぱを見たり、臭いを嗅ぐと興奮した」と供述。依田容疑者も盗んだ雨がっぱはビニール袋の中に入れて大切に保管していたというから、雨がっぱへの執着の裏には、いびつな“コレクター魂”があるのかもしれない。
「依田容疑者と関係があるのかはわかりませんが、たまに『雨がっぱを盗まれた』と言ってくる女性利用者はいますよ。傘と同じく雨をしのぐために盗んでいるのかと思っていましたが、よく考えれば人が使った汗の臭いがする雨がっぱなんて、普通着たいと思いませんよね……。着ている女性本人としては『下着と一緒だ』なんて気持ちはないでしょうから、つい置きっぱなしにする気持ちもわかりますが、管理には気を付けてほしいと思います」(前出の駐輪場の管理者)
“フェチ”やコレクター魂は、他人に迷惑をかけない範囲で楽しんでほしい。