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「ホルモン療法を支えた愛犬は、夫からのプレゼント」——柴門ふみ、乳がんを語る #2

柴門ふみさんインタビュー#2

2018/01/23
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「勧誘を断り切れなくて『がん保険』に入っただけでしたが……」

──乳がん経験者のお姉さんもがん診断後、会社を辞められたそうですね。

 姉の場合は、海外出張が多い仕事だったので、体力的に自信がないという理由で会社員は辞めたようですが、フリーランスとして仕事は続けていました。

 私も術後はやっぱり体力が落ちましたし、転移がないか調べるために脇のリンパ節も何個か取ったので、1年くらい痛くて腕が上がりにくかったのが辛かったですね。再発防止のためのホルモン療法で、ひどい更年期障害のような症状が出たのも大変でした。冷え性が悪化し、自律神経失調症みたいになって、外でお酒を飲んで倒れたこともありました。

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──副作用は個々に違うので、自分がなってみないと分からないというのは辛いですね。ほかにも大変だったことはありますか。

 薬代が結構高くて大変でした。私は途中でジェネリックに切り替えたんですが、がん保険でいただいた保険金でとても助かりました。「有事に備えよう」という高尚な目的ではなく、ただ単に保険の営業レディの勧誘を断り切れなくて入っただけでしたが、後から考えると、一番高いがん特約を付けていてラッキーでした。よく勧誘してくれた、と(笑)。

毎年継続的に検診に行く、というのは結構大事

──乳がんについては、若い女性の過剰検診も問題になっていますが、柴門さんのお話をお聞きすると、検診も保険も「備えあれば憂いなし」だと感じます。

 毎年継続的に検診に行く、というのは結構大事だと私は思っています。特に乳がんは早期で見つかれば治る病気ですから、私の体験を参考に、検診による早期発見の大切さを分かってもらえたら嬉しいです。

 

写真=釜谷洋史/文藝春秋

「ホルモン療法を支えた愛犬は、夫からのプレゼント」——柴門ふみ、乳がんを語る #2

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